2017年8月20日(土)

2017年Jリーグ 第23節

鳥栖 VS 大宮 3-0(イバルボx2 原川)

  9勝7敗7分 9位 


■フォーメーション
a)スタメン 4-3-1-2
-----権田-----
小林-ミンヒョク-スン-三丸

-福田--高橋--原川-
-----河野-----

--豊田--イバルボ--

b)後半5分~ 5-3-2
-----権田-----
小林-ミン-★青木-スン-三丸

-福田--高橋--原川-

--豊田--イバルボ--

c)ラスト
-----権田-----
小林-ミン-★青木-スン-三丸

-福田--高橋--原川-

--★池田--★田川--

■前段
この試合もフェーズによって振り返ってみます。
それと鳥栖が完勝した理由も3つほど。

先にこれについて語っておきたい。

■鳥栖が完勝した理由


1)大宮の攻撃について
序盤はサイドチェンジや大外からの攻撃。
とくにマルセロやカウエのキープや散らしはよかった。
けれど外からのクロスの精度が悪いのと、
何故か横谷が前残りしていた。
動きがあって入ってくるのは江坂任(あたる)だけ。
これが鳥栖が守りやすかった理由。

2)鳥栖の布陣について
鳥栖は久々の4-3-1-2
移籍後いきなりの初先発の河野が、
しっかりとラインに戻って守備する。
つまり4-4でラインを組んでいた。
これがよかった。
河野が下がってボールを受けることが出来るのと
守備で穴を開けないこと。
鎌田大地が去ったあとの、4-3-1-2をやる場合の
一つの回答を示した。
河野はすばらしい判断と、技術、そして何よりも、
自分が受けてプレーをする!という意志を示した。

3)交代策について
鳥栖はサイドがやや不安だったのと
河野の体力を見て、早々に5バックに。
サイドに蓋をして、後ろを安定。

なのに、大宮の交代は、前にスピードのある
サイドアタッカーの マテウス だった。

スペースないのに?
サイド埋めたのに?
正直助かった。

後半は5-3で守っていた鳥栖。

どこが空くか?
正解はボランチです。
(鳥栖はトップ下不在になるので)

ボランチの大山は高橋よしき、福田が交互に潰すし
そこへのDFからのパスは常に豊田がプレスしていた。

■試合総括
さてこの試合も状況によって語ってみます。
1)鳥栖の先制まで
2)2点目を奪うまで
3)最後の締め

1)鳥栖の先制まで
前半の大宮は守り重視。
5バックに見えるほど引きが早い。
でも早すぎる。
攻撃が悪かったわけじゃない。
マルセロの大きなサイド展開と
江坂の入り込みに手を焼く。

焼くけど、横谷は前に居るだけで
前後の動きが少なくて入ってこない。
次、がないので、たすかった。

そしてなにより戻りが早いので、
早いのはいいことだけど、
カウンターできそうでも
前からのプレスを諦めて下がるシーンが多かった。

5-4でラインを組む大宮
その外だけで回すので鳥栖も崩せない。
そこの間で河野が非常にいいプレーをした。
受けてはたいて繋いで前を狙う。

この時間は河野の攻撃が非常によかった。

そして最近好調の原川、三丸コンビで左を崩す。
そこから、イバルボが飛び出すのだが、
まさかの大宮のDFのミス。

GKとの1対1をイバルボがJリーグ初ゴール。

2)2点目を奪うまで
後半鳥栖は早々に5バックに移行。
守り重視。
と言いつつ、攻めないわけではない。
この時間の攻撃の軸は何気に右サイドになった。

CBが3人になったことで、
SBの小林が前に重心を置けるので
サイドからすばらしいゲームメイク、
ビルドアップを見せた。

なんど小林、福田、だけで右サイドを崩したことか・・・

大宮は左の守備(鳥栖の右)で苦労していたところに
右からイバルボが突然のスーパードリブル。

菊池の軽いDFを抜き差って
さらに、3人を抜き差ってゴール。

ここでも豊田がダイアゴナルに引きつける走りを見せていた。
豊田はえらい。何度でも書く。

3)最後の締め
最後はイバルボのスーパーとラップから
原川が抜け出してゴール。
 
最後は田川、池田を入れて前プレスを緩めずに
締め切って3-0の快勝。


■選手総評
 

もう少し頑張りましょう
★27.田川

途中出場で、前からプレスにシュートに
がんばっていた。
しかし気合が空回りか、ややボールが足に付かないシーンも。
それだけ焦るほど、前線の競争原理が働いてる、と
ポジティブに捕らえた。

及第点
2.SB三丸

がんばっていた。
本当に守備が向上した。
この日はクロスが合わなかったが、
これだけ守備への戻りの早さと
ラインをそろえる判断力。
そして前への推進力とマテウスのドリブルに負けない守備。
吉田の不在をまったく感じさせないほどの。

5.CBミンヒョク
相変わらず強く、硬かった。
前へ持ち上がるところも判断よく
しっかりと跳ね返した。

14.MF高橋よしき
左右への散らしや、ここで縦、、、というシーンで
出せないこともあったが、それ以上に
なによりも「よしき、元気ね!」
ほんと、ありがとう。という守備範囲の広さ。
相手のボランチとトップ下を両方見る。

4.MF原川
前へのプレー、とりわけ三丸とのコンビは上々。
ゴールになったシーンでも縦のワンツー。
川崎仕込みのイバルボととの縦のワンツーは
かなり連携もよく、一つの武器となりえる。
FK、CKの精度はもう少し、、、ね。
だんだんと90分の最後まで持つようになり、
動き方、守備の判断、そういったものも向上してきた。

よく出来ました
13.SB小林

今日の小林のすごさ、効果的なプレーを
サポーターの何人が理解できただろうか?
ボール絡みではややミスもあった。
目立つ守備もなかった。

けれど、本当にすばらしい試合をした。
右サイドからのビルドアップを一手に担い、
前を見て、FWにあてたり、やりなおしたり。
とりわけ運動量豊富な福田と組み合わせると
非常に良い。
縦の楔のパスと横の組み立てのパスと。
豊田は反応できなかったが、イバルボや福田は
しっかりと反応していた。
いわゆる起点と呼ぶプレー。そしてコースを限定する守備。
老練。

右)運動量のMF福田+パスセンスのSB小林
左)パスセンスのMF原川+運動量のSB三丸

この左右はすごい いい組み合わせ!

35.CB青木
さすがのベテラン。
何本のクロスを跳ね返したか。
最終落下地点の予測、判断、クリアの正確さ。
ホント青木さんありがとう!!

11.FW豊田
がんばっていた。
がんばっていた。
昔、イバさんがプレーは豊田のよう、と書いた。
つまりファーストターゲットであり、
自分にボールが入ってから攻撃が始まる。
軸であり、ポスト。

だから豊田とイバは合わなかった、と書いた
今日は合った。なぜか?

「豊田が池田のようにプレーしたから」だった。

ファーで待てばゴールを狙えたかもしれない。

しかしニアで潰れた動きを何度も見せた

だからイバさんがゴールできた。

 

何度も書く。

豊田はえらい。

7.MF河野
がんばっていた。

15.CBスンヒョン
何この個人守備能力の高さ。
すごすぎるよ。
日本代表クラスですね、ほんと。
飛び出しすぎるところはあるけど、
連携も取れてるし、

大変よく出来ました。
6.MF福田

今日もアキトはすごかった。
中盤の守備から繋ぎから潰しからカットまで。
一人何役だよ。
本当に、「何処でもアキト」状態。
大宮は福田が何人に見えたか聞いてみたい。
今の鳥栖が3ボランチでも中盤で優位に立てるのは
福田の優位性による。
殆ど取られないドリブル技術。
今日はクロスが合わなかったが、
元々持っていた技術と運動量。
それが良い判断と勇気によってまさに開花した。

32.FWイバルボ
もう何を言う必要もないだろう。
いい守備、いい攻撃、いいフィニッシュを見せた。
やはり異質なボールキープ。

そして、強さ、硬さを活かしたキープからのアシストも見せた。
FWとして2ゴール1アシストであれば
最大限に評価するしかないだろう。


*評価なし
池田