2ndも4試合消化。
1勝2分1敗
まぁ何とか持ちこたえてきた、という印象のサガン鳥栖。

まず、ガンバ戦の戦評は前の記事に書いてるので、それはそれとして、


■ガンバ戦 なぜ引き分けに持ち込めたか?

■森下監督の収穫と課題

■湘南戦に向けて


についてちょこっと。


1)ガンバは何を恐れていたのか?


まず、鳥栖は がつがつ来る相手が苦手。
自分たちはガツガツいくタイプなのに。

前からプレスに来られると焦って蹴るし、
豊田といえど、適当なロングボールでは保持できない。
そしてラインが下がる。


なぜか、ガンバはガツガツ来なかった。
鳥栖のボランチやCBに対してプレスはかけていたが、
そこで取りきって、攻める、とまでは無く。

どちらかというとリトリートの意識が強かった。
それは強い相手と戦うときは大事だし、
その守備意識は素晴らしいのだが、


鳥栖目線で言うと、ウサミは前残りされたほうが怖いし、
中盤があんなに、さっと引いて 2ラインを組まれれば
一旦後ろで落ち着けるので、助かる。
それが後半の攻勢に繋がった。

正直、前残りされて鳥栖のミス待ちでカウンターすれば
もう少し点は取れただろう。

先制して守りきれない試合が続いてるが故なのか
連戦の中での体力温存策なのか、

一気呵成に来なかったこと、
必要以上に守備を意識したことが
鳥栖の引き分けの要因だったと考える。



2)森下監督の課題と収穫

まあ順位や結果的なところで行くと去年より悪いわけで
もちろんそれでバッシングを受けることもある。

ただ結果だけ見れば良くなった点、悪くなった点を冷静に見れず、
逆に内容だけ見れば、結果を求めるための準備、采配を見落とす。

ここでは単純にプラスとなった点と
マイナスとなった点を上げていきたい。

(それが全て監督のおかげ、ではないかもしれないが)


■プラスポイント:セットプレー
藤田が9アシストを決めているのも
CKやロングスローがしっかりと「点」に繋がっていることが大きい。

これまでも藤田のキックの質の高さや
豊田の打点の高さ、という武器はあった。

しかしここまでセットプレーの攻撃が点になるのは
ここ数シーズンなかったのでは?
これは練習や準備がしっかり出来ていて、
狙いどころがはっきりしてるおかげだろう。

何より大きいのは、「分かっていても止められない」

鳥栖のようなチームはセットプレーの得点源は重要だ。


■プラスポイント:攻撃の形
新潟戦や、ガンバ戦の前半みたいなダメな例もあるが、
それでも、柏戦の前半や、神戸戦の前半、
そして浦和戦も退場するまで、や大宮戦など。

相手を圧倒するほどの攻撃を見せることが出来てきた。
それが90分続くわけでもないし、
その時間に点を取れなけば苦しくはなる。

それでもロングシュートや低いクロス、
セットプレーと多彩な攻めを見せ始めている。

その分、単純に豊田へのクロスは減っているが
攻撃力が下がったとは思わない。

無得点が数試合続く、なんてことも無い。
今の鳥栖は充分な攻撃力を持っている、と言えるだろう。


■プラスポイント:新加入選手の順応
吉田も当初はスタメンではなかった。
鎌田も「足りないところがある」として当初はベンチでもなかった。

しかしじょじょに馴染ませ、今では二人とも主力の一人となっている。
これは日ごろからの練習や、戦術の確認、動きの連携を高めたおかげだろう。

これから菅沼や山崎、田村ら、新戦力となりえる選手はまだまだ居る。
これらをどう馴染ませ、実戦に出せるレベルに持っていくか。

それもまた、チームとしての力量が問われるところだと思う。

ここまで、課題だった安田の穴と、技術のあるトップ下。
この2つをしっかりと埋めたことは評価したい。


■マイナスポイント:戦術の幅の少なさ
今までの交代は大きくふたつ。
疲労による同タイプの交代か
鎌田(ペク)の投入による攻撃重視。

守りきる交代はあまり無く、それを実行した柏戦も
結果として勝ちきったが、2失点は苦しい。

耐えることはじょじょに出来てきている。
大量失点はないまでも、無失点もほとんど無い。

先制されて、がむしゃらに攻める交代や戦術はどうにか出来てるが、
先制したときの、勝ち切れるのか?という不安は尽きない。

これをすれば「守備力が上がった」と思える戦術も一つ欲しい。
キーは3バックを試したガンバ戦か。


■マイナスポイント:セットプレーの守備
セットプレーの攻撃が上がった代わりに
なぜかセットプレーでの失点が増えている。

ここは対策や練習である程度改善できるはず。
この失点が減らないと厳しい試合を勝ち切ることは難しい。

GKの頻繁な交代(林の怪我が理由ではあるが)にも影響されてるだろうが、
GKを含めたセットプレーの守備をもう一度見直して欲しい。


■マイナスポイント:結果
どうしても無視できないのは「結果」
運や、流れによる部分も大きいが、積み重ねた結果というのは
ある程度平準化される、と思っている。

その半期での結果が11位であり、昨年より下がっているのは
どうしても多少厳しく言わざるを得ない。

しかし、たら、ればを言うと
ユンさんが今年の鳥栖を率いていたら?
めぐたんがそのままだったら?

チーム状況も違うし、選手も1年 年を取る。
何より調子や活躍度合いなど、毎年同じ結果を出し続ける選手などごくわずか。

だからXXが監督だったらもっと良かった!

なんてことは証明の仕様がない。


ただし、監督という立場は結果にコミットする必要がある。
その意味で、もっと 勝ち を 価値 と捉えて
なりふり構わず勝利を目指してほしい、とも思う。



結果として、プラスポイントもそれなりにある、と感じている。
何より攻撃で圧倒できる(試合がたまにある)のは成長。
その分守備に不安は残っているが、何を手にしたいのか?による。

もう少し相手を見た戦術、フォーメーション、戦い方が出来れば
もっと伸びる、と感じてる。



3)湘南戦に向けて
最後に、湘南に向けて。

要注意は何よりも遠藤、永木の中央の縦のライン。

なにより、遠藤は凄い。
A代表に(やっと)入ったが、戦術眼の高さ、前でも後ろでもぶれない技術。
当たりが強く、簡単には軸がぶれない。

そして攻めあがってのクロスやシュートも上手い。
上手いというより迫力がある。
非常に怖い選手。


そして前線を走り回る高山のような選手もおり、
非常に戦いづらい。

鳥栖は同タイプが苦手。
そして連戦。
豊田も万全ではなく。

いったいどうしろ、、という状態。

希望はどうしても鎌田。
そしてもし豊田が無理なら谷口のFW

何より谷口は後ろであれだけやっておきながら
急にFWをやっても、早坂以上の貢献度を見せた。

このどこで使っても平均的な働きが期待できるのは大きい。
最近のファール癖を考えると前のほうが良いのでは?と思える。

どこかの試合でトップ下を池田の代わりにやったが
前残りしすぎて、使えなかったことがあるが、
戦術眼はややセンスがないとも思える。

その分役割をはっきりさせて、一つのプレーに集中させれば
かなりの貢献を期待できるとも言える。

谷口、鎌田のコンビと
いい加減、そろそろ早坂、ペクあたりのゴールも見たい。


なんだかただの期待してます、記事になったけれど
この辺で・・・



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17の誇りを胸に。