サッカー日本代表に閉塞感が漂ってる。

サッカーとは残酷なスポーツだ。

どんなに丁寧に過程をつないでも
どんなに素晴らしいプレーをしても

そのボールがネットを揺らさなければ何もしなかったのと同義となるか。

だけど、その「過程」は必ず次への「糧」となり、
いつの日か、報われたときに代え難い喜びとなる。


足でボールを扱うという、極めて不器用な部分しか使えないスポーツ
故に不確定な要素がおおく、ゴールの多くは偶然から生まれる。

その一瞬のために、そして偶然が多くをしめる「勝利」を得るために
理不尽なほどの運動と激しいぶつかり合いを繰り返す。

ハイライトで示される一瞬の素晴らしいプレーなど
90分のうち、1、2分でしかない。

サッカーとは我慢のスポーツでもある。
華やかなFWのポジションだろうが、耐え抜くDFのポジションだろうが
基本は「我慢」が大前提だ。


日本代表は
セルビア、ベラルーシに連敗。

コンフェデではイタリア、ブラジル、メキシコに完敗し、
その後ウルグアイにも完敗を喫した。

日本は落ちるところまで落ちたのだろうか?

もちろん采配や選手間の距離が遠い、
今まで以上に運動量を必要とする戦術になっていること

本田、遠藤への戦術的な過度の依存から
抑えられた際の次の一手がない、など

今の課題は挙げ始めれば枚挙に暇ない。


だが、僕らは、そして世界はもう忘れたのだろうか?


アジア杯を見事なチームワークで勝ち切ったことを

W杯最終予選にも関わらず、本田がハットトリックを達成し
エースと呼ばれるにふさわしい活躍をしたことを

そしてロンドンではあのスペインを圧倒し、打ち破ったことを。

フランスにアウェーで勝ち切ったことを

コンフェデでイタリア相手にあと一歩まで攻め抜いたことを…


きっと誰も忘れてはいないし、ここ数年での戦績は目を見張るものがある。


ザックのここ最近の交代策やスタメンは
どう見ても「この試合を勝ちきる」ためには失敗だったと言わざるを得ない。


だが、それを持って

解任すべき! なのか
続投がいい! なのか

その判断はすごく難しいだろう。

もちろん危機感を持つことは大事だし、
その戦術の先が見えなければ更迭も止む無しとは思う。

だけど、積み上げたこの結果 以上の結果とチーム力を
そうそうに作れるような監督なんて思いつかない。

今は苦しい時期にいるが、
ここでも何度も書いてるが、


日本なんてまだまだひよこがよちよち歩きしてるレベルに過ぎない。
W杯や世界などそんなに甘くはない。


多くの間違いを繰り返し、

多くの失敗を繰り返し、それを見た子供たちが学び
そうやって歴史は繰り返して 時間を重ねて強くなる。


解任論や戦術論がそこかしこで聞こえてきてるのはいい傾向だと思う。
そうやって日本全国が監督気分で文句を言いあえばいい。

まだまだ弱い日本はこうやって
あぁまだ世界って遠いんだな、、、と思いながら

それでもあきらめずに繰り返していくしかない。

本番直前にエースの交代があってもいい。
し、なくてもいい。

まだまだ積み重ねるべき歴史は足りないのだから。

そしてそんな日本でもこれだけの爪痕を世界に残してきたのだから、
その功績とチームを信じるのもまた一興、と思う。


ーーーーーーーー
これで終わると精神論的な話で終わるので
今の日本の課題と対策を個人的見解で。


1.キープに拘るあまり空いてるスペースを攻略できていないこと

遠藤あたりから本田に縦に入ってそこから両サイドに展開し、
そこに遠藤と長友が絡んで、逆から岡崎が飛び込む、というのがひとつの形だった。

そのよかった時のイメージに引きずられて、か
本田は簡単につなぐよりもキープして周りを使おうとしすぎてる。
もう少しシンプルにつないだり低い位置でフリーで起点となってもいい。

バルサ式地上戦を敢行するなら、CBがつなぐのが常套だが、
遠藤、本田あたりが思い切ってそこまで下がって起点となるのもアリだ。

せっかくカウンターの場面でも空いてるスペースを簡単に使えない。
そこに走りこむスピードも足りない。
フランス戦のカウンターのような攻撃をもっとしてもいいし、
逆のサイドがあいてるなら素早く使えばいい。
本田が絶望的に右足を使わないので、左から右にチェンジするときに
やたらと遅く、結局スペースを埋められてる、、ということも大きい。

遠藤の劣化で舵取りができず空いたスペースに簡単にパスが回らないことも大きい。

じゃあどうするか?
一番早い解決策は、ドリブルで空いたスペースを攻略できる人材を使う。
サイドで前に運べる選手(W杯のときの松井や大久保)や
ボランチで前に持って行ける選手(いいときの長谷部や柴崎)など。

本当はCBでも前に持っていけたらギャップを作れる。
吉田、今野はそれができると思っているのだが、、、


とにかく、本田、香川にあずけて、じゃーどうぞ!
前が空いたら走るね!

って後ろも前もそんなスタンスでは動きは鈍るし、攻めのときに相手も読みやすい。


2.ワントップがスペースを消してること。
柿谷は裏を狙う動きはいいのだが、そこを使う意識がなさすぎる。

相手のDFラインを下げさせたいが故の指示かもしれないが、
それよりはサイドに引いてこないと、
香川も岡崎も最後は中央を狙っている。

今は中央が大渋滞状態。
まずは柿谷がそこを空けて相手のCBを釣りだす。
そしてサイドでの起点を増やしてあげる。

そうすることでもし奪われてもサイドからすぐ離れる香川のDFの穴を
FWが埋めることができる。


じゃあどうするか?
現状の調子に疑問は残るが、前田さんを復帰させる。
または大迫のような選手を起用する。

こう考えると前田さんの貢献は非常に大きかった、、、
これで世界相手に点が取れる前田さんならなぁ、、、、、、、と。

もう一つの打開策はサイドで起点になりきれずすぐに中央にいくなら
香川を最初から中央で使う。

これも、「トップした」ではなく「ワントップ」で。
そうすれば必然的によく下がってくるだろうし、
トップとしての決定力(シュート)もある。

ポストはできない、という点はあるがトップ下に本田を置いたままなら
試す価値はあるかと。

サイドは攻撃時は乾や斎藤、
守備時は、守備の強い選手を片方のサイドに置くのもありだろう。
山口や細貝のようなボランチのできる守備力のある選手をサイドにおけば
ボランチの守備力不足も解決される。
山口はセレッソでは攻撃でも貢献できていて、運動量もあるので面白いと思う。


3.守備の甘さ
これは単純に守備のときに相手に寄せる「距離」の問題。
ベラルーシ戦で明らかになったが、クロスやシュート、両方あるよ、っていう距離のときに日本の選手はやたらと遠い。
Jリーグでは決定機にならないかもだが、世界ではプレスと感じられない距離だった。

だが、3バックだとなぜか最後の一歩を詰めていた。

つまり後ろが不安な故に ボールホルダーにいくのか
スペースのケアも考えるのか、、、で悩んでるのではないか?


3バックだと後ろにもう2人いるので安心してチェックに行ける。
2人でつるべの動きを見せてもいいが、ラインも崩れるし難しいのか、、

4バックでも同じ距離感でつめれば、もう少し強度のある守備ができると思う。
そのためにもボランチでの守備力はもう少し強めたい。


ーーーー
個人的に試してほしいこと

案1)香川の守備の負担をなくしてみよう!

   香川
   
   本田
山口    岡崎
 遠藤 長谷部

長友    内田
  森重 吉田 

香川の負担を思いっきりなくして、走れる山口を置くことで守備に安定を。
攻めるときは山口→斎藤・乾で仕掛ける。
もしくは大迫、豊田タイプを入れて香川をサイドに戻す、など。
途中で雰囲気をガラっと変えれそう、、、な気がするw。



案2)ボランチの守備力をあげてみよう!
     
   本田
香川    岡崎
 遠藤 長谷部
   今野
長友    内田
  森重 吉田 


南ア杯Ver でも長友の攻撃力が前と違うからきっと崩せるよねフォメ。
3バックでもそうだが、本田が遠くなると起点が減る。
減るけど、ボランチが3人いるので、遠藤がもっと攻撃で貢献できる(はず)
それが望めないならこれは危険な賭け。
今更遠藤レベルのゲームメイクを柴崎や青山に求めるのも、、、、
守備だけ安定して終わりそうな気もするが。



案3)原点にもどってみよう!(ただし守備も重視で!)
    
   前田 
 
   本田
香川     山口
 長谷部 遠藤  
   
長友    内田
  森重 吉田 


長谷部と山口は入れ替わっても可。
攻めるときはやっぱりここを変えて清武でパスサッカーか
乾でドリブルか。
長谷部を変えて乾にして、山口をボランチに落とすこともできるし
山口の有用性は高いと思っている。たぶん。

前は前田さんで守備と攻撃時のスペース作りにもう一度頑張ってもらう。
彼が不調なら大迫で。

これだと香川が早々にサイドからいなくなっても
長谷部がスライドして守る。
地味に変えたのが長谷部を左ボランチ。
香川のお守をさせて、右は逆に山口が守に働けるなら
遠藤が攻撃に出やすい、、、と思いたい。

岡崎の飛び込みという武器は減るので
本田のシュート意識が今のように低いままだと詰む。
意識次第かな(今もそうだけど)



ってな感じで いろいろと妄想しながら 次のオランダを待ちましょう。