タンスの奥から
扇子や扇の箱が出てきた
このまま全部処分しようか
迷ってしまう
母が愛用していた小物たち
 
白檀の扇子
夏の暑い日
お出かけ先で
母は
ハンドバッグからさりげなく扇子を取り出す
じゃらんと重みのある 扇子が広がり
母が 煽ぐと
不思議な香りが 広がった
白檀の優雅な香りは
幼ない私の記憶に残った
 
 
扇子が好きな 母は、
スペイン旅行でも
扇子をいくつかとリアドロの人形を おみやげに買ってきた
扇子はお土産用のおもちゃだが
祈りを捧げる修道士の少年の人形
見ていると
あどけなく
これも捨てられない
 
 
古い古い写真です
1972年
パリから汽車でツール市へ
ロワール渓谷の古城を訪れた日
シュノンソー城
 
サッシェ城は
バルザックが「人間喜劇」を書いた場所として有名
バルザック記念館になっている
 

 

 
断捨離とは
欲を 断ち
欲を 捨て
欲から 離れること
 
玄関に積み上げられた
 ビニール袋
 
どんどん増えて
ゴミの山
袋の中は
着物の端切れ
帯の端切れ
布がいっぱい
 
古い着物を解いて
リメイクだ!
母の遺した着物👘を元に
夢は膨らんだ
着物を解いて 丁寧に洗う
高級な絹は輝きをまし
さらに夢は膨らむ
どんどん古い着物👘を探し求め
ミシンを動かし
作業に 勤しんだ時間 
楽しかった!
しかし
お楽しみは長くは続かない
残り物の端切ればかり
山のように溜まり
タンス引き出しが ギュウギュウ詰めに
宝の山は ボロの山に
残ったのは
夢の実現ではなく
欲のかたまり
ビニール袋のひとつひとつが
自分の欲のかたまりに 
見えた時
 
断捨離します!
欲を断ち
欲を捨て
欲から離れます!
 
 
 
古い写真がでてきました
1995 年1月19日の日付が読みとれます
阪神大震災直後の我が家
倒れた家具から危機一髪
ありがたいことに 家族全員無事だった
しかし
中古で購入した古い家は
丘の上の無防備な盛り土の上に
安普請で建てられ
あっけなく傾き ガタガタに
あの日から半年の間は 何が起こったか
いろいろ ありすぎて
未だにうまく語れない
語りたくない出来事も起った
捨てる神あれば拾う神あり
大混乱のなか
夫の友人の会社京都パナホームが 再建支援に駆けつけてくれ
あれよあれよという間に
家を再建する運びに

二重ローンという負担をかかえることになった

とはいえ

それでも

家を再建して

生きていこうと再出発を願った

まだ若かったあの日の記憶が
二枚の写真から蘇った!
 
 

古い写真がでてきました

ハイデルベルク城をバックに

記念撮影

 

 

ネッカー川に建つ
アルテブリュッケの真ん中で
 
夫の赴任先のハイデルベルクで1年間暮らした思い出