こんにちは。

 

6月21日の朝カル講座「夏至の祝祭」のパワーポイント資料原稿を作成しながら、ちょっと一休みコーヒー

 

 

 

 

「夏至」について多視座的に掘り下げるだけではなく、「夏至」や「祝祭」を通して、古代の知恵や文化にまで視野を広げて、先住民たちが大切にしてきたことに出会えるように、パワーアップした内容で資料を作成していますPC太陽

 

 

 

休憩の合間にネットニュースをみていたら、こんな記事を見つけました。

 

 

家事の外注、なぜためらう
 「愛情」「汚れ仕事」という呪縛と労働論

 

 

 

 

家事や家事の外注、お手伝いさん、メイドさんなどについて、、3人の論者へのインタビューが掲載され、家事について考えるものとなっています。

 

内容を簡単にかいつまんでみると

 

宝石ブルー作家・生活史研究家の阿古真理さん

 負担を抱えきれない時の、生活と気持ちの「つっかえ棒」になるなら、外注するのもいいと思います。 家事は、その人が培ってきた生活習慣や感覚、つまり人生と不可分のもの。まず家族内で分担し、やりきれない家事や苦手な家事を外注すればいいと思います。

 

宝石紫英国文化研究者の久我真樹さん

 19世紀末に、メイドは英国女性の最大の職業集団になりました。女性が働ける職場がまだ少ない中、家事使用人のなり手も多く、需要と供給が合致。他人に家事を頼む際に踏まえておきたいのは、こうした家事使用人の歴史。自分の家事の要求水準を理解することが、人に家事を頼む際に重要です。

 

宝石緑恵泉女学園大教授の定松文さん

 家事を仕事にする人は「家政婦(夫)」「ハウスキーパー」など、様々な名前で呼ばれます。国は、全ての家事労働者が働き手としての権利を行使し、保護されるよう、雇用形態などに関わらない家事労働者の定義と保護を進めるべきです。家事を誰かに頼むこと自体に、卑屈になる必要はありません。自らがお金や仕事ばかりを重視しすぎていると、家事をする人のことも、人でなく商品として見てしまうことにつながるでしょう。

 

 

 

「家事」って・・・

 

「家事」は、「家」の「事」と書きます。

私が考える「家」は、一人でも二人でも八人でもおなじ「家」で、生活、暮らしをしたり、ゆっくり眠ったりする「場所」を指すもの。安心できる居場所。です。「家」は「箱もの」的な意味を指す場合もありますが、その意味ではなくて「生活」が基盤となる場所であって、それは人それぞれ違うのが当たり前だろうと思います。

それに「事」をくっつけると、事情が違ってきます。

「事」は、「こととする(専念する、それを仕事としている)」、「仕える」、「主君や目上の人などに仕える」などの意味があります。

 

イグナシオ・キロスさんの論文を参考にすると

 

漢字の語源を理解するためには、専門的な辞書が必要である。今回は白川静氏の『字通』を典拠とした。この辞典によれば、漢字「史」・「使」・「事」が一系統の字だと述べられている。氏はその漢字の語系について以下のように説明する。


    事 dzhiə は史・使 shiə と声義に近く、もと一系の字。また士・仕 dzhiə は事と同声。祭事がのち政治的な意味をもつものとなり、そのことに従うものが士とされ、士の使えることを仕といった。国語の「まつり~まつりごと」という語義の展開は、漢字では史・使・事・士・仕という声義の関係の上に残されている。
 このように、「事」は本来まつりの際に行う仕事を意味し、それはのちに政治的に従属する者として、人を働かせるという使役的意味に転じた。

https://www.kokugakuin.ac.jp/assets/uploads/2017/02/000074489.pdf

 

もとは祭りごとのような意味で使われていたのに、その後政治的な意味をもつものとなって、人を働かせるという意味に転じたようです。

 

なので「家」と「事」は、べつものです。

 

家のなかで、誰が何をする。という分担は、仕事としてするのなら「事」ですし、「暮らす場所」として共有するのなら、仕事ではなく「協力」だったり、「愛情」や「思いやり」、互いに支え合ったり、一人の時間や祈りの時間をもったりするような、憩いや癒しがなされるような場所であろうとおもいます。

 

それは年齢や性差にはあまり関係なく、できる人がするのが良い循環や影響になるのかもしれないと私自身は考えます。

 

一人でいるときと、二人でいるときは、もちろん働きの量としては違ってくるので、その分をどう理解しあえるのか、自分たちが築いていく「家」とはどういうものか?ということを家族や仲間で相談し合って決めていけばよいのだろうと思うのです。

 

そして、そこに第三者が入ってくる、所謂「家事手伝い」「ヘルパー」「メイド」さんが入ってくる時は、そこは「仕事」として入ってくるということで、ルールや独自の決め事が生まれてくるのは仕方がないはずです。 でも「家事」を奥さん・母親だけがする。というような、「事」となっているのにも関わらず勝手な決め事があって、それが嫌だと感じるのであれば「あなたも『家』の一員だよ」ということを伝えて、その意味や理解を家族全員に広げていくことも大切なのかなとも思います。

 

母の塗り絵