マヤ暦伝統的新年「シカ10」
おめでとうございますクローバー



ポストクラシック時代のユカタン半島マヤでは、ディエゴ・デ・ランダによると4つの色と方位に関連づけられた「Year-bearer」が、カレンダーシステムの一つとして機能していたとあります。
 

これは「儀式暦の新年」に関連することです。

 

Year-bearerは「年の守護者」といって、日本でいうところの干支とほぼ同じです。




トランプダイヤ東の年のセレモニーは「正午に始まり、日没まで続く」
司祭は自分自身を東におき、西を向いて沈みゆく夕日を観察すると、赤い輝きだった。
(東のカラーは赤で、イヤーベアラーは「水」)

トランプクローバー西の年のセレモニーは「日没に始まり、真夜中まで続く」
司祭は自分自身を西におき、アンダーワールドを観察すると、そこは黒い世界だった。
(西のカラーは黒で、イヤーベアラーは「嵐」)

トランプスペード北の年のセレモニーは「真夜中に始まり、夜明けまで続く」
司祭は自分自身を北におき、南を向いて夜が明けるのを観察すると、白い輝きだった。
(北のカラーは白で、イヤーベアラーは「ジャガー」)

トランプハート南の年のセレモニーは「夜明けに始まり正午まで続く」
司祭は自分自身を南におき、北を向いて昇ってくる太陽を観察すると黄色い輝きだった。
(南のカラーは黄色で、イヤーベアラーは「トカゲ」)

時期によって写本の種類によって少しずつ異なる説明もありますが、私自身はこの儀式としての認識で良いように感じます。


きょうの神聖な新年を祝う儀式は、日没から始まって、真夜中まで続き、司祭は地下の世界を観察します。

 

今日から西の「シカ」の年

 

去年2月から1年間、北の方位グループの「風」が「年の神さま」として着座していました。
 

そしていよいよ西の方位グループの「シカ」が本日より着座して、一年間を担ぎながら、時の王として地上界を見守り、私たち人間や自然界に影響を与えます。

「シカ」をはじめ「西」のグループのサインをもつ人たちにとっては、新しい自分の可能性を発見し、さらにブラッシュアップしながら、時の事象が本来の循環を巡らせますので、しっかりと地に足をつけ、自分のものにしていかれることと思いますよ。
(西のグループ:シカ、嵐、サル、夜、ワシ)

マヤのデイサインを調べるのはこちらから➡

 

 


「風」の年のあいだ、様々な情報やそれぞれの専門家たちの意見が混ざり合い、政治家には不信感を抱き、情報に翻弄されて、最終的に犠牲をはらわねばならないのは一般人である私たちですよね。

でもね「風」って気まぐれですし、太陽や惑星が空を動く様に直接関係していない方位「北」なので、何があっても動ぜず!それはそれ。他人事はひとごと。
という割り切りがあった冷たい年でもあったように思います。
(北のグループ:ジャガー、死、ナイフ、イヌ、風)

これからやってくる「シカ」は「10」という数秘と結び合わさって着座することから、右手の5と左手の5を合わせてnamu- じゃなくて「10」
つまり「合わせて形にしていく」

「実行に移すために宣言していく」という数秘的な意味が、大事になってくる1年です。
 

「シカ」のトーテムはそもそもが、パワフルアニマルなので、ちょっとやそっとじゃ動じないし、負けやしません!勝つまでは。
ですし、文化伝承の神であり、情報の神でもあることから、「透明性」や「嘘でかためられてないこと」が「年の荷」のなかに入っているのかなと思っていますよ。


 

古代マヤアステカ文明、メキシコ考古学や神話、芸術的な視点からみて、マヤアステカ的なメタファーを顕現させていらっしゃる大物の日本人といえば、「岡本太郎」さんでございますドキドキドキドキ
 

「芸術は爆発だ!」の名言で有名な、1970年大阪万国博覧会の代表作「太陽の塔」を制作されたあの、岡本太郎さんです。
 

①「黄金の顔」
②「太陽の顔」
③「黒い太陽」
 

それらはマヤアステカの太陽神話や伝承を知る者にとっては、素晴らしい!としかいいようのない作品群です。

参考:ユリイカ 岡本太郎 1999年10月

 

岡本太郎は「縄文的なるもの」「メヒコなるもの」にとても関心をもっておられ、メキシコの考古遺物を見たときに凄いショックをうけ、メキシコにはすでに「縄文なるもの」があるのだと感じてたようですし、「アイヌなるもの」とヨーロッパの「ケルトなるもの」にも繋がりを見出していたそうです。
 

フランスのソルボンヌ大学に留学中のとき、民族学の勉強をしていて、かの有名なレヴィ=ストロースといっしょに、マルセル・モースの講義を聴いていたとありますから、もうびっくりキラキラ
本当にすごいですよね~ビックリマーク


岡本太郎の誕生日マヤ暦は「サル8」
 

「サル」は西のグループで、「世界を織り上げる芸術家」のサインです♥
 

岡本さんのナワールソウルなるものは、神話的な世界を表現しようと、あるいは非秘教的なるものと、秘教的なるものが交錯している様を沈黙の絵のなかで語らせていたのだとわかります。

すばらしい世界観に乾杯です。
岡本氏が天に召された日は、マヤ暦では「シカ」の日。
彼は「西」という太陽が沈みゆく世界を、夜の世界を、芸術の世界を、森の世界を愛してやまない芸術の女神と精霊の申し子だったのですね。

 

マヤ新年の祝福が、皆さまの今日という時のなかに、豊かに注がれますようにキラキラお願いお祝い