マヤカレンダー、今日は「イヌ10」

 

人は齢を重ねてくると、新しい思考や物の見方、考え方に疎くなってきます。

 

新聞や本屋さんに並ぶ新書、売れ行きのいい雑誌の人気記事を読んでも、あるいはネット上やSNS等で、斬新で奇抜に思える内容がバズったり注目を集めていても、その話題から何か新しい視点や視座を、自分の人生に取り入れていこうとする勢いはなく、「なるほど、それはそれで面白いだろう」程度で既読スルーか反論するに留まる、なんてことになります。

 

そういうのって、えらくもったいないな~とわたしは思うのです。

 

 

古代から現代にいたるまで、世界中で自分とは違った思考や見方で、人や社会や国や世界をみて、感じて、観察して研究して、学んできた人たちがたーくさんいて、自分がたかだか50年60年、生きてきたからといって、考え方が凝り固まってしまうとか、悟ってしまうなんて、ありえないことで、「齢」を言い訳にしているだけだと思ってしまう私がいるわけです。

 

今日は、思考をもっと柔軟にしたい!新しい考え方、ものの見方に触れてみたい!

と思われている人に、一冊の本をご紹介しますチョキ

 

 

 

 

 

「災害ユートピア」

レベッカ・ソルニット著

 

 

地震や豪雨災害、戦争やテロ事件など、世界中でおこる災害は後を絶ちません。

日本でも、阪神淡路大震災や東関東大震災がありました。

世界中で発生する大災害は、昨日までそこにあった私たちの日常生活を、一気にひっくり返し、私たちは途端に「非日常」に放り投げ出されます。

 

しかし著者「レベッカ・ソルニット」は、こういいます。

大災害は、それ自体は不幸なものだが、時にはパラダイスに戻るドアにもなりうるのだ。

と。

 

 

 

レベッカ・ソルニットは、アメリカ在住の、環境問題や政治、人権問題などに取り組んでこれらた作家さんで、マヤデイサインは「道・7」の素敵な女性です。

 

彼女はこの本で、大地震の被災地や、ハリケーン・カトリーナの大災害、アメリカ同時多発テロ事件などを取り上げて、その災害後におこる「奇妙な悲しみのなかの喜び」について、それはいったいどのようなことなのか、分析をされています。

 

ハリケーンによって、自分の家が洪水で流されてしまっているのにもかからわず、隣で茫然と立ち尽くす母娘の手をとって、励ましてあげたり、皆で協力しあって炊き出しをするような、地獄絵図のなかに、パラダイスのような灯火が生み出されるのだといいます。

 

「現在の社会秩序は、人工的な明かりに近いもの、すなわち緊急時には役に立たない電力の一つだと考えることができる。代わって出現するのは、人々が助け合い、協力する、即席の地域社会だ。突然見えるようになった夜空の星がどんなに美しくても、今日、その明かりを頼りに道を見つけられる人はいない。けれども、団結と利他主義と即時対応性でできた星座は、大半の人々の中にすでにあり、大事な場面では、それが現れる。

災害が起きたとき、人々はどうすべきかを知っている。電力の喪失は現代の感覚では災害であり、苦痛をもたらすが、こういった古きよき天国の再現は、苦痛とは正反対のものだ。それは地獄から入るパラダイスなのだ。」

 

是非、読んでみてくださいね。

 

 

コロナ感染による世界パンデミックは、果たしてパラダイスへの可能性を、私たちに示してくれているのでしょうか。

 

 

 

 

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