私にとって「図書館」や「古本屋」は

異次元の世界に入る「ドア」です。

 

現実や日常から

非現実や非日常へと足を踏み入れる

「マジック・リアリズム」

の世界

 

私の知らない世界がたくさんあって

ふっと目に留まる古めかしい本に

強いエネルギーを感じて引き寄せられる瞬間や

グイグイと引っ張られる感じがして

行ってみると

「あ!コレ!」

以前に欲しいと思っていた本が目の前にあったり。

 

 

 

 

「ユリイカ」

 

1970年6月発行の薄汚れた冊子

 

最初は「アナクロニズム」のページに

惹かれて買ったのですが

 

しばらくして開いて読んでいくと

あ!

やっぱり

驚いてしまいました。

 

「ホルヘ・ルイス・ボルヘス」

神秘的で象徴的な作品が多くて

大好きなアルゼンチンの作家

 

ボルヘスの詩抄がのっていました。

 

 

 

 

「鏡」

 

わたしはかつて鏡に恐怖を感じた

住むことのできない 不可能な映像の空間が

そこに始まり そこに終わる

あの不可知な鏡を前にしてのみならず

 

深い空のもうひとつの青を再現する

水鏡、ときおり逆さの鳥の幻の

飛翔の軌跡をえがき

あるいは微動をまきおこす

水の鏡を前にしても

 

またその滑らかさが 夢のように

空なる大理石 空なる薔薇の

白さを反映する 微妙な黒檀の

しずまりかえった表面を前にしても。

 

そして 今日 かくも長き

放浪の惑いの年月の末

刻々と移ろい変る月の下で 自問する

運命のいかなる偶然が

このわたしに鏡を恐れさせたのかと

 

・・・・・(途中省略)

 

夢が 鏡が

存在するとは奇妙だ

日常のありふれた陳腐なものが

映像のえがきだす

神秘な幻の世界を封じ込めているのだから

 

神は(わたしは瞑想する) 情熱を傾ける

滑らかな鏡で光明を

夢で暗黒を建てる

あの掴むことのできない建築に

 

神の創造り給いし夜々は

夢とさまざまな形の鏡で武装している

人間が空ろな映像にすぎないことを

自覚するように。

それゆえ夜はわれらを怯えさせる

 

 

私がサッカーの上手な男子に

甘い初恋をしている小学生のころに

鏡と夢について

 

こんなに神秘的で素敵な詞を紡いでいるなんて

すごいよなぁ~音譜

 

時空を超えさせてくれる古本屋さんに

感謝する今日でしたピンクハート

 

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本日は21時30分より待機いたしますトランプハート