ご訪問ありがとうございます
大阪府枚方市にアーユルヴェーダサロンを
オープン予定のReikoです。
このところ、多くの方がお悩みであろう症状について取り上げていますが、今日は便秘について。
またアーユルヴェーダ的な観点と、西洋医学の観点の両方から考察してみます。
そもそも便秘の定義って何でしょう。
現代医学ではその特徴として、
排便回数の減少(３～４日間以上排便がない)
便の量が少なく、硬く乾燥している
排便時の強度な努責(いきむことですね)と苦痛
腹痛や腹部の圧迫感
直腸の充満感
排便後の残便感
などを挙げています。
一方アーユルヴェーダでは、
朝起きてすぐに自然な排便がなく、一日に２回以上の排便がない
シンプルでありながら、なかなかハードルが高い…
アーユルヴェーダでは、ドーシャ(体の３つのエネルギー)によって排便の性質も異なると考えます。
ヴァータ(風のエネルギー)
不安定な排泄、コロコロと乾燥しやすい、あまり臭いはしない。
中間色、形がよい。体調がよいと、毎日１～３回排便がある。
ピッタ(火のエネルギー)
頻繁に排便がある、少しくさい。
黒っぽく、軟便になりやすい。体調がよいと、毎日２～４回排便がある。
カファ(水のエネルギー)
便になるまで時間がかかる、腸が停滞する便秘。
明るい色の便、粘着性の傾向。体調がよいと、毎日１～２回排便がある。
つまり、ヴァータの性質が高まると乾燥性の便秘になりやすく、カファが高まると腸が動かないことによる便秘になりやすい。
ピッタは下痢と便秘を繰り返しやすいタイプ。
この時点で、自分の便秘はどのタイプなのか、ある程度分かりますね。
逆に昔からこんな便が出てる！とか、今はこんな感じ…ということから、本来の体質や、今はどのドーシャが高まってバランスが崩れているのかのヒントにもなります。
さて、便秘の原因としては、
①食生活・・・食事量、水分量の不足、食物繊維の不足、脂肪分の不足
※炭酸・ジュース・コーヒーなどカフェイン入りの飲料は、水分を体外に排出させ、腸管の乾燥させてしまうので注意。
②運動不足(長時間座りっぱなし)
③排便の意識的抑制
④精神的ストレス、感情の抑圧
これらはアーユルヴェーダでも、西洋医学でも一致
ちょっとくわしく見てみると、
①食生活については、少なすぎたり脂質を摂らないというのが、女性に多くみられるのではないでしょうか。
これはNGです！
もちろん食べ過ぎや脂質の摂り過ぎは、消化不良を起こし、アーマ(未消化物から成る毒素)を溜めてしまうのでよくないですが、自然な甘味のあるもの(滋養となるもの)や脂質の不足は、ヴァータを増やし乾燥性の便秘まっしぐら
②運動不足や座りっぱなしだと、腸への血液循環がうまくいかなくなったり、腸の動きを低下させることに。
③については、西洋医学では、便意を我慢してしまうことで、だんだんと少しの便意ではスムーズに排泄できにくくなると考えます。
アーユルヴェーダ的には、便＝排出すべきものを抑え、また体内に戻ってしまうと、それがアーマとして吸収され、病気の原因になると考えます。
いずれにしても、｢便意を催したけど、今行けない！｣というのはよくあるけれど、できるだけ我慢せずトイレへ！
④は、心理的要因ですね。
最近では、腸と自律神経の関わりが取り上げられることも多くなりましたが、便秘の原因はこれ本当に大きいです。
便が排出されるには、
副交感神経(リラックスモード)＞交感神経(やる気モード)
となっていることが重要なのですが、このバランスが逆の場合が多い。
常にアドレナリンが出ているイメージです。
仕事をはじめとしたストレスに加えて、夜も遅くまでスマホやパソコンを見ていると、自律神経はリラックスモードになれません。
腸は副交感神経が優位となってこそ、活発に動いてくれます。
どれだけ腸内環境によいものを摂っていたとしても、ここを見落としがちなので、まずはいかにリラックスできるか。
これが大事なポイントです
また、感情を抑え込んだり、緊張や不安などがきちんと消化できていないと、これも自律神経の失調につながり、便を停滞させ、便意も感じにくくなります。
たかが便秘、されど便秘。
本当に様々な要因が絡み合っているんです…。
次回に続きます