しろいくろ | MAYAオフィシャルブログPowered by Ameba

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MAYA新譜発売のお知らせ】

 

 今回は初のオリジナル曲中心のアルバムですが、

そろそろ自分の中の言葉で歌ってみようという時期に

自然の流れの中で辿り着き、作詞をしたり作曲にも挑みました。

アルバムでは、例え愛したふり、愛されたふりをする中での

擬似的満足でも、孤独よりはましという“ヒトリ”とか

“生きるという事”をテーマに歌詞にしてみたり、

「しろいくろ」はこうだからこうなのです、みたいに

定義付けられるものを歌っているのではなくて、

でも私の中にも、誰の中にもあって、

皆さんに問いかけている、考えていただきたいもの。

もっと深いもの。グレーでもくろいしろでもないもの。

平成から令和に変わった今、この「しろいくろ」とは

皆様にとって一体何なのか。誰もの中にあるしろいくろ、

単に流して聴くのではなく、

ちょっと感じて頂けたなら嬉しいです。 

MAYA

 

「しろいくろ」 MAYA

発売日:20190515

形式:アルバム / CD

品番:TECE-3530

価格:¥3,000(税込)

amazon予約

https://amzn.to/2TXk6e9

 

【収録曲】

1「ヒトリという名のトリ」     

作詞 MAYA 作曲 山崎ハコ  

 

2「しろいくろ」

作詞・作曲 MAYA        

 

3「本牧ドール」

作詞・作曲 鳥井賀句       

 

4「夢の中」

作詞・作曲 遠藤響子       

 

5「深い海みたいな愛情の海」  

作詞・作曲 遠藤響子      

 

6「デザートローズ」(砂漠の薔薇)

作詞 石原信一 作曲 彩木雅夫 

 

7「HON-NE」     

作詞 林あまり 作曲 谷村庸平 

 

8「ミ・アモール」        

作詞・作曲 遠藤響子       

 

9「The Life in a day」      

作詞 森永博志 作曲 谷村庸平  

 

10「La Mentira」       

作詞・作曲 Carrillo Alarcon Alvaro 

意訳 MAYA

 

11「ジャズマンブルース」    

作詞 MAYA    作曲 新岡誠

 

Producer 寺本幸司

Music Producer 松尾明

Music Director MAYA、松尾明

Exective Producer 佐藤尚

Recording &Mixing Engineer 佐藤仁

Recording Manager 麻生静子

 

Musicians

Piano  二村希一

Bass 新岡 誠

Drums  松尾 明

A. Guitar & E.,Guitar  関根彰良

Tenor Sax & Flute  高橋康廣

Trombone  内田光昭

Violin  森 里子

Cello  平山織絵

Percussion  浜口茂外也

Chorus 花れん 、新岡誠、正富達也

VocalWhistle  MAYA

Photographer  田村仁

Designer 春田秀桂

Operator 田村元

 

Special Thanks to

ACOUSTIC REVIVE、KRIPTON、日本音響エンジニアリング、林正儀

 

【MAYA「しろいくろ」解説】

鳥井賀句

「ヒトリという名のトリが/別のヒトリと出会う時/

透明なぬくもりに包まれる/壊れやすいものと知りながら・・・」

アルバム冒頭に歌われる「ヒトリという名のトリ」という曲が

頭にこびりついて離れない。

この曲は本アルバムの主人公のMAYAの作詞になる曲だ。

暗い情念の歌を書かせたらぴか一の山崎ハコによるメロディに溶け合いながら、

この歌は冒頭から静かに深い印象を聴く者に与える。

歌われている内容はたぶん事情を抱えた恋人たちの別れの寂しさと

いとおしさを歌ったものだろうが、私にはこの歌が、

今回のMAYAのニュー・アルバムの全体像を伝えているようにも聴こえる。

 

つまり歌われている歌は一人の女性が体験した恋の終わりや

人生の機微を歌ったものでも、それはそれぞれの歌の主人公たちと同じように、

「ヒトリ」という孤独を抱えた我々自身の物語であり、

「壊れやすいもの」を抱えながら、「透明なぬくもり」を求め続けている

我々「ヒトリ」たちへ向けての歌であるからだ。

そういった意味で、このMAYAのアルバム『しろいくろ』は、

単にジャズ・シンガーMAYAが初めての書下ろしオリジナル楽曲に挑戦した

意欲作という前に、「ヒトリ」という人間存在の原点に立ち返り、

それぞれの「ヒトリ」のリスナーたちへ「透明なぬくもり」を

届けようとする実にスピリチャルなアルバムになっていることに、

私はまず心を動かされた。

 

このアルバムのプロデュースを手掛けた寺本幸司は「ひとこと」と

題した小文を寄せている。そこで彼は「制作するにあたって、意識したことは、

ターゲットを37才から47才の女性に絞ったことです。この年齢層の人たちは、

思春期時代から青春時代にかけて、バブル最盛期とその崩壊を躰ごと経験した世代です。

また、アナログからデジタル時代に移行する狭間も経験した世代です。

彼女らは、とつぜん信じるものを失い、最後は自分を信じるしかない、

と闘い生きてきた世代です。個として群れることなく、

繋がって行こうと生きてきた世代です・・・」

60-70年代から浅川マキやりりィ、桑名正博等、多くの個性的で魅力的な

ミュージシャンたちを発掘し育ててきた寺本幸司は、

本作でジャズ・シンガーMAYAの隠れた魅力と才能を押し出したと同時に、

現代という不毛の時代に蠢く我々に向けて「ヒトリ」「ヒトリ」がぬくもりを求め、

繋がって行こうというメッセージを静かに投げかけた見事なアルバムを作り上げた。

 

2004年にメジャー・デヴューし、9か国語でジャズやラテンを歌えるスキルを持ち、

今までに16枚のアルバムを発表し、ジャズの名門誌であった「Swing Journal」で

2度のゴールド・ディスクを獲得し、ジャズ・ディスク大賞やボーカル賞にも

輝いてきたMAYAだが、その彼女が初めて日本語のカヴァー曲ばかりを歌って

発表したのが201712月発売のライヴ・アルバム『LIVE MAYA』だった。

そのアルバムがMAYAと寺本氏の出会いでもあったわけだが、

寺本氏はMAYAに日本語で歌わせることで彼女のシンガー、

表現者としての新たな魅力を開花させたのだった。

実際私もそのアルバムがなかったら、たぶんMAYAのことは知らないままだっただろう。

 

古いジャズ・ファンの中には洋楽のカヴァーを外国語で歌うのがジャズで、

日本語の歌謡曲やJ-POPをジャズ・アレンジで歌ったそのアルバムに

拒否反応を持った人たちもいたと聞く。我々には即座に歌詞の意味は伝わらない

外国語の歌と違い、日本語で歌われた歌には言葉の意味性が加わってくるので、

歌詞により繊細な感情移入や言葉の余韻が求められることになる。

寺本氏に誘われたライヴで初めてMAYAが日本語で歌うアメリカの有名な

娼婦の歌「朝日のあたる家」を聴いたとき、この難しい歌を変に大上段にはならずに、

クールに歌いきっていた彼女の表現力に関心させられた。

日本語で歌うということは、ある意味で数分間の歌という

ドラマの主人公を演じ歌いきることでもある。それには単なるスキルよりも

歌詞への深い解釈と歌の主人公に乗り移れる想像力と表現力が必要になってくる。

MAYAは日本語でも見事に歌いきっていた。

 

今作ではMAYAは「ヒトリという名のトリ」の作詞と「しろいくろ」の作詞・作曲、

「ジャズマンブルース」の作詞を手がけ、ソング・ライターとしての新たな魅力を

提示してみせている。短い詞だが、前2曲では、彼女の持つ文学的な感受性が感じられるし、

人間の内面を見つめようとする彼女の精神性が強く表れている。

最後の曲は周りの夢追うジャズ・ミュージシャンたちを戯画的に歌った歌で、

彼女のユーモアのセンスも楽しい。今後シンガーだけでなく、

ソング・ライターとしてのMAYAにも期待したいところだ。

 

他の曲はジャズ、ラテン、フォーク、ロック・・・とバラエティに富んだ楽曲が並ぶが、

寺本氏が自身の幅広い人脈から依頼した楽曲が集められている。

どれもなかなか聴き応えのある作品ばかりだ。作詞・作曲で「夢の中」等

3曲を提供している遠藤響子は80年代に「雪が降るまえに」のヒットを飛ばし、

小川範子や酒井法子等に楽曲を提供してきたシンガー・ソングライターで女優。

「デザートローズ」の作詞の石原信一は森昌子の「越冬つばめ」で知られる大御所の作詞家、

同曲の作曲の彩木雅夫は内山田洋とクール・ファイブの「長崎は今日も雨だった」等で

おなじみのこれまた大御所作曲家。「HON-NE(ホンネ)」の作詞の林あまりは

歌人として知られるが、作詞家としても坂本冬美の「夜桜お七」等のヒットがある。

同曲の作曲の谷村康平は乃木坂46等に作曲する他、サックス奏者としても知られる。

また彼との共作曲「The Life in a day」の作詞の森永博志は創刊当時の「POPEYE」や

BURUTUS」等の編集者として知られ、作家としても著書多数。

MAYAの「ジャズマンブルース」の作曲は本作でベースを弾いているジャズマンの新岡誠。

また今作の唯一のカヴァー曲である「La Mentira」は、グラミー賞ラテン部門の

受賞歴のあるメキシコ人歌手ルイス・ミゲルもカヴァーしていた曲で、

作曲者はメキシコの有名なソングライター、アルバロ・カリージョで、

この曲の英語ヴァージョンは「Yellow Days」というタイトルでフランク・シナトラも

1968年にカヴァーしているラテン・ジャズのスタンダードである。

最後に手前味噌ながら「本牧ドール」を作詞・作曲したのは筆者、鳥井賀句。

音楽評論の傍ら、歌謡ロック・バンドPEACOCK BABIESでも活動している。

寺本氏から「娼婦の歌を書いてくれ」と依頼され、

戦後横浜の伝説の娼婦「ヨコハマメリー」などをイメージして書いてみた。

 

本作で素晴らしい演奏を聴かせるミュージシャンたちにも触れておかねばなるまい。

殆どの曲のバックに参加し、本作のサウンド・プロデューサーを務めるのが

ジャズ・ドラマーとして長いキャリアを誇り、自らの松尾明&Take Tenを率いる松尾明。

マーサ三宅やMAYA等、歌もの系のバックでも的確なプロデュースをしてきた。

そのTake Tenでピアノを担当するのが二村希一と、三四朗や山田壮晃等とも

活動歴のあるベーシストの新岡誠、この3人が本作のレコーディングの中核を成す。

テナー・サックスとフルートの高橋康廣とトロンボーンの内田光昭も

松尾明&Take Tenのメンバーで、人間味に溢れるプレイが素晴らしい。

ギターの関根彰良はフラメンコ・ギターやジャズ・ギターの名手。

ヴァイオリンの森里子はペギー葉山や広瀬香美他CMのバック等幅広く活躍、

セロの平山織絵は向井慈春のジャズ・バンドを経てCanta Chico等様々なプロジェクトで活動中。

コーラスの花れんは様々なアーティストのコーラス・アレンジを手がける他、

自身もシンガー&ソングライターとして楽曲を提供したりアニメ主題歌や舞台でも幅広く活動中。

そしてパーカッションの浜口茂外也は、数多くの日本のロック、ジャズ、フォーク等の

レコーディングに参加している名うてのパーカッショニスト。

70年代は細野晴臣率いるティン・パン・アレーにも参加していた。

 

最後にどうしても書いておきたいのが録音の素晴らしさだ。

まるで小さなスタジオの中でMAYAとミュージシャンたちに囲まれて

彼らが歌い演奏するのをその横で聴いているかのような臨場感に圧倒される。

ドラムのリム・ショットやウッド・ベースの弦のアタック音や、

ピアノの鍵盤がシンコぺし、サックスのブロウする音が、耳の奥でダイレクトに感じ取れる。

MAYAのヴォーカルもまるで耳元で歌われているみたいだ。

最近これほどまでに臨場感のある録音は聴いたことがなかった。

なんでも今回のレコーディングにはAcoustic Revive,

クリプトン、日本音響エンジニアリング、オーディオ評論家林正儀氏ら、

最高峰の音響スタッフが関わり、1m100万円もするマイク・ケーブルの他、

最高の録音機材が使用されたという。結果は文句のない素晴らしい音になっている。

 

さて、私の長ったらしい解説はそろそろ終わりにしよう。

ただ一言シンプルに言うならば、このアルバムは素晴らしい表現力を持った歌手MAYAと、

その歌を的確にサポートする名うてのミュージシャンたちと、

時代へのメッセージを持ったプロデューサーと、

そのアルバムのコンセプトに合致した歌が見事に手を結びあって生まれた名作であるということだ。

ジャズがどうだ、ロックがどうだ、ラテンがどうだ、歌謡曲がどうだ・・・

なんてつまらないジャンル分けや分類など意味のないことだ。

心を持った歌い手と心を込めた歌がここにある。

それが聴く者の心に伝われば、それ以上何を望むというのだ。

MAYAのニュー・アルバム『しろいくろ』は、

聴く者の心に必ず伝わるだろう、私はそう強く確信している。

 

【MAYA Live Schedule】
皆様のお越しを各会場でお待ち致しております💕

 

★5/ 3(金)横浜Bar Bar Bar
19:30~3ステージ
MAYA(Vo) 松尾明(Ds)カルテット森里子(Vln)二村希一(p)新岡誠(b)
予約045-662-0493

 

★5 / 10(金)吉祥寺ストリングス
MAYA (Vo)
池田雅明(Tb)寺村容子(P)

 

★5 / 17(金)Music Festival 
場所 文京区シビック小ホール
前売り6,500円当日7,000円
開演17:30開場18:00
MAYA with
トリオロスペペス&オルケスタノーチェ
(様々なジャンルの音楽家達が出演するフェスティバル。MAYAはラテントリオ&ラテンビッグバンドにて三曲程歌います。一夜限りのスペシャルラテンセッションです♬)
予約 ポイントAオフィス(下記メールよりご予約頂くと割引価格6,000円にてチケット販売致します)
📩 point-a@asahinet.jp

 

★5 / 19(日)埼玉グーチョキパン
5周年記念スペシャルイベント

 

★5 / 26(日)横浜希望ヶ丘CASK
19:30~2ステージ

 

★5 / 31(金)横浜よいどれ伯爵

 

【新譜しろいくろ発売記念ライヴ】

 

★7/27(土)横浜BarBarBar

MAYAVowith松尾明(Ds)カルテット

高橋康廣(Ts)遠藤征志(P)新岡誠(B

stage19:30
予約045-662-0493

 

★96()原宿ラドンナ スペシャルライヴ

MAYAVowith松尾明(Ds&Take Ten Orchestra
宮野裕司alto sax 
高橋康廣tenor sax
皆川亨
tenor sax
伊勢秀一郎
trumpet
内田光昭
trombone
西田幹
bass trombone
二村希一
piano
上羽康志
bass
松尾明drums

Open18:00
stage19:30
〜、20:50〜(2stage
電話予約 (原宿ラドンナ)
03‐57756775(受付15002200
メール予約(POINT A OFFICE)(受付24hours
point-a@asahinet.jp