ジャズこの1枚② | MAYAオフィシャルブログPowered by Ameba

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私がプロになったばかりの頃にこのアルバムと出会って

その魅力にとりつかれ、CDがすり切れるまで聞いていた

大好きな1枚をご紹介します。


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アニタ・オデイ 「This is ANITA」


収録曲
1. You're the Top
2. Honeysuckle Rose
3. Nightingale Sang in Berkeley Square
4. Who Cares?
5. I Can't Get Started
6. Fine and Dandy
7. As Long as I Live
8. No Moon at All
9. Time After Time
10. I'll See You in My Dreams
11. I Fall in Love Too Easily
12. Beautiful Love


アニタオデイは1919年イリノイ州シカゴ生まれ。

幼少期、教会で歌う事を覚えた彼女は、

その後、クラブシンガーとしてデビューします。

その噂を聞きつけたジーンクルーパが彼女を自らの楽団に雇いました。


ジーンクルーパ楽団への参加。

そこからアニタオデイの本格的なプロのキャリアが始まるわけですが、

ジャズ評論家のレナードフェザーは生前彼女の歌い方について

「音符を切れ切れに歌うホーンライクなスタイル。ヒップでハスキーなサウンド。」

と表現したと言います。


それもそのはず。

実はアニタオデイは7歳のときに受けた手術が原因でヴィブラートをかけられず、

音を伸ばすことも出来なくなったそうです。

1989年NYタイムズのインタビューで「あたしはシンガーではないの。

あたしはソングスタイリストよ。」と主張したアニタ。


「あたしはヴィブラートをかけたかったら頭を振るしかないの。

仕方がないから代わりに同じ音をいくつも続けて歌うのよ。

そうするとヴィブラートをかけられないとは思わないでしょ。

そしてその歌い方があたしのスタイルになったのよ」



歌手として例えば、声量や音域、コントロール、こういったものは、

アニタオデイよりも明らかにエラフィッツジェラルドやクリスコナー、

カーメンマクレーの方が優れていると言われることがあります。

ただ、それと同時に語られることがアニタオデイの魅力の前には、

そうした欠点は欠点としては存在しない、ということです。


つまり、他のシンガーに比べ声量がないという以上に

彼女のハスキーボイスの魅力は大きく、また音域や音程が悪いという以上に

微妙にフラッとする音域が、むしろ絶妙の陰影となっている。

ブレスコントロールにおける普通とは違う、ちょっとした奇抜さも

彼女の個性的なフィーリングの結果なんですね。


当時、数多くいた女性シンガーの中で、

より一層抜きん出た存在となった彼女の魅力は、

そういった一般的に欠点と思われることと表裏一体。

いや、むしろその欠点があるゆえに存在したものだったといっても

過言ではない気がします。


私は数ある彼女の作品を聞いていますが

実力もあって、歌心もあって、スキャットも出来て

確立された個性もあって、無いものはないというシンガーだとずっと思っていました。

しかし、声の手術や伸びのない声の悩み、声量のなさといったマイナス面を沢山抱えていた人だと知り、

益々アニタオデイの虜になったのです。


マイナスを克服し、スタイルにまでしてしまうという努力やエネルギー。

これは「元々才能があり歌えてしまう人」より凄いことをしているのです。


苦労を乗り越え、声にする。

だから彼女の声は、深く、心に染み込むのです。


みなさんは歌手の聞きどころをどこに置いていますか?


今日は色んな意味で勇気を与えてくれた私の尊敬するシンガー

アニタオデイをご紹介させて頂きました。




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12/11(金)

Xmas!横浜赤レンガ倉庫コンサート

~みんな集まれ!2009年集大成specialコンサート~

(1部)松尾明Trio+MAYA

(2部)MAYA Collez(G)関根彰良(P)寺村容子(B)嶌田憲二(Ds)松尾明

(Vln)森里子(Tb)池田雅明(Vo)MAYA

OPEN18:00/START18:30 \5,000(税込)

席に限りがございますのでチケットのご予約はお早めに!

尚、会員の方でファンクラブシートご希望の方は

お名前、人数、会員番号をお知らせください。


チケット&ファンクラブシート予約↓

電話045-662-0493 (17時~24時 竹内)