巨匠と鬼才 | コーキのテキトーク

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かつてこの国の映画界には、巨匠と呼ばれる監督と鬼才と呼ばれる監督が同時期に、



存在した。



巨匠の方は、誰でも知っている黒澤明監督だ。




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■ 巨匠 黒澤 明監督(享年88)



■主な作品


「七人の侍」

「生きる」

「羅生門」

「用心棒」など



そして、鬼才の方は、今村昌平監督である。




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■ 鬼才 今村昌平(享年79)

■ 主な作品

「楢山節考」

「復讐するは我にあり」

「黒い雨」

「人間蒸発」など




巨匠と鬼才は、一体どう違うのだろうか?



はっきりとした線引きはないが、どちらかと言えば巨匠の方が格が上のような気がする。



黒澤監督亡きいま、日本映画界には巨匠と呼ばれる監督は存在しない。



しかし、今村監督が亡くなった後から、鬼才と呼ばれる監督が出てきた。



それは、三池崇史監督である。




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■ 三池崇史監督(51)


■主な作品

「殺し屋1」

「オーディション」

「ジャンゴ」

「十三人の刺客」など



日本映画界でもっとも忙しい男と言われていて、年間2~3本は当たり前で撮っている。



三池監督は、今村監督が開いていた映画学校出身ということもあり、今村監督にかなり影響を受けている



監督のひとりだろう。



実は僕も同じ学校を卒業している。



しかし、あまり軽々しく鬼才なんて言葉を使わないでほしい。



そんなに簡単に、鬼才と呼ばれる監督が出現するわけがない。



辞書を開くと鬼才の意味は、人間とは思えない鋭い才能の持ち主とある。



そんな映画監督が、日本のみならず世界中に何人いるのだろうか?



甚だ疑問である。



海外でいえば、マーチン・スコルセッシ監督が鬼才と呼ばれているが、彼の作品やキャリアを考えると



そんな風に呼ばれるのも頷ける。



昨日、鬼才!三池崇史の「十三人の刺客」をやっと観た。




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■ 出演 役所広司  稲垣吾郎 松方弘樹ほか



僕は、三池監督のすべての作品を観ているわけではないが、なんかもっともいい出来のような気がする。



この映画は、1963年に公開された「十三人の刺客」のリメイクである。



十三人の侍が、暴虐残忍な明石藩主松平斉韶を、天下安寧のため暗殺するといった内容で、



「七人の侍」と市川崑監督の「四十七人の刺客」を合わせたような感じである。




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■ 「七人の侍」


出演 三船敏郎 志村喬ほか



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■ 「四十七人の刺客」 (1995年制作)



出演 高倉健  宮沢りえ ほか



共通していえることだが、すべての作品のタイトルに、人数が入っている。



このころの映画タイトルのブームだったのだろうか?



「十三人の刺客」は、ちょっと殺陣のシーンが長すぎた気がする。



暗殺を決意する武士たちの姿を描いているシーンは、まるで「七人の侍」の志村喬が、町へ出て、



浪人たちを説得するシーンと重なり、中々見ごたえがあった。



もう少し、武士たちの背景をきっちり描いてから、戦いのシーンへ入っていった方が効果的だったのでは



ないだろうか?



まあ、鬼才と呼ばれる三池監督のことだから、そんなことわかっとるわいと言われそうだが・・・



配役は、斬新で面白かった。



鬼才の称号は、三池監督としても、巨匠と呼ばれる監督が不在の日本映画界、



一体だれが巨匠の座につくのだろうか?