5月27日

自宅へ戻りたいとよーこが望み
退院許可をいただきました。


自宅療養の場合、緩和病院の訪問看護師さんや先生が定期的に往診してくださいます。


退院前に飲み薬を持続皮下注射へ変更し、痛みのコントロールが楽になった反面、眠る時間が長くなりました。


ただ骨の疼きにはボルタレン座薬が効きましたので、座薬は引き続き使用しました。


皮下注射は体が慣れるまでに10日~2週間かかり、その後は眠気もおさまってくるそうです。


よーこも数日で慣れ、起きていることが多くなってきました。


週に一度のキン肉マンのお休みをとても楽しみにし、休みの日にはキン肉マンと穏やかな二人の時間を過ごしました。


一番大好きなキン肉マンは心の特効薬で、側にいてくれるだけで安心し、ワガママも思い切り言える相手。キン肉マンも仕事とよーこの相手に多忙な日々を送っていました。


笑顔のよーこに訪問看護師さんも


「やっぱりお家がいいのねすごく元気になってる」と驚きを隠せない様子でした。


毎朝、母が彼女の家に行き、昼間は私達姉妹が交替で介護をしました。

私と妹(真ん中の姉)はそれぞれ家庭と仕事があり、一日中お世話をすることはできませんでしたが、いつも帰り際に

「ありがとーー!」

とよーこが寝室から、出ない声を張り上げて感謝の言葉をかけてくれたことが昨日のことのように思い出されます。


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キン肉マンは仕事で帰りが遅い為、帰ってくるまで母がよーこに付き添っていました。

入院していれば、沢山の専門スタッフの方がそれぞれ処置や介護をしてくださいますから、家族もとても安心できます。

自宅ではなかなかそう手際よくいきませんが、交替で介護ができる環境があり、よーこを家族で介護することができたのは本当に有難く、幸せなことだと感じました。


またよーこも、家族に見守られ安心していると看護師さんに話していました。


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病気が発覚した当初から、完治を目指していましたが、万が一介護状態になった場合

よーこの両親や姉妹以外の方に迷惑がかかることを恐れ、東京を離れる決意をしたことが思い出されました。

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実家に預けていた茶眉とブーですが、ブーの心臓病が高齢に伴い悪化してきた事を、よーこはとても心配していました。

それで私に、ブーを引き取って欲しいとお願いされましたので、家族として迎えることを決めました。



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いつもご訪問、コメントありがとうございます。

とても有難くまた勉強させて頂き、深く感謝しております。


よーこが福岡に戻ってから、病院の担当は私でした。今までお世話になったS病院も最後お世話になった緩和病院も


はじめにお世話になった外科のDr.に、よーこはとても信頼をよせていましたので、鎮痛剤や安定剤にも勝るほどの効果が得られることもありました。


緩和病院でも「頼れるお母さんのような看護師さんがいてね、私をなだめてくれて...その方も後遺症で雨の日に痛むらしいから心配なんだ...」と良くしてくださった看護師さんへの思いを、私に伝えてくれたこともありました。


どちらの病院でも、とても良くしていただき心から感謝しております。


残念なことに私の表現力の乏しさにより特定の方を非難したような誤解を招く結果になってしまい、また不快な思いをさせてしまったこと深くお詫び申し上げます。




よーこが私に病院の事を任せたのは、親に病気のことで心配をかけたくなかったからだと思います。


いつも「A姉ちゃんお願い」と言って連絡してきました。(2人姉がいますので名前をつけて呼んでいました)


特に痛みが出だした春頃からは、連絡が突然入り、緊急で駆けつけなくてはなりませんから、電話は肌身離さず持ち歩き、遠出も控え、アルコールも一切口にせず、いつでもすぐに出発できる体制で毎日を過ごしていました。


ですから、よーこの病気に対する考えや思いをいつも側で感じてきたと思っています。


「20代で癌になる人が少ない、無治療の人も。だから自分の病気の記録は残したい」とよーこは言っていました。


よーこは書籍やネットで自分の症状をよく調べていました。直腸ガン(原発)が20代~30代の方に少ないためか自分の症状に合致しない事も多かったようです。


また直腸から骨への転移もごく稀で、終末期に骨からの痛みに悩まされましたので、もっと詳しく骨の治療法を知っていればとも思っている様子でした。


旅立つ前のこと書くわけですから、読者の方にも悲しい思いや不快な思いをさせてしまうかもしれません。ですから正直書くことを躊躇い、悩みました。


終末期を迎える環境は様々で、どんな対応のどれが正解ということはないと思います。


けれど30代で癌の無治療を選択した彼女が良かったと思っていること、後悔していること、それを今選択しなくてはならない闘病中の方やご家族の方に、ほんの僅かでも参考にしていただければと思い書かせて頂いております。


賛否両論あると思いますが、あと少しお付き合い頂ければ幸いです。