27,452人が来場した開幕戦。溝口が新加入組のなかで早速開幕スタメンとなり、食野が初の開幕スタメンを勝ち取った。


< 前半は互いに譲らず>

試合は立ち上がりから川崎がボールを握る時間が長く、ヴェルディは守備からゲームに入る展開となった。

川崎の技術力と流動的な攻撃に対して、ヴェルディは無理に前へ出るのではなく、コンパクトな陣形を維持しながら対応。

前半は川崎のボール保持を許しながらも、最後のところでは簡単に自由を与えない。

一方で、ヴェルディも奪った後には素早く前へ出て、川崎Fの守備陣の背後を狙う。

22分には福田がサイドをえぐり逆サイドの溝口にクロスを上げキーパーと一対一もシュートはミートできず。

30分、山原の鋭いミドルが枠内に飛ぶもヴィドがセーブ。

43分、CKから染野が打点の高いヘディングも枠を捕らえられず。

前半は0-0で終了。

データ上も川崎Fがボールを保持する展開となり、最終的なボール保持率は川崎F66%、東京V34%だった。

それでも、ヴェルディとしては「ボールを持たれている=押し込まれている」という試合ではなく、最終的なシュートのスタッツはほぼ五分の数字となっていた。

守備で耐えながら、後半に勝負を持ち込む。そんな展開だった。


<溝口修平、先制ゴール!>

そして迎えた後半開始直後の46分、ついにヴェルディが試合を動かす。

福田湧矢がペナルティエリア中央から左足でシュート。これは川崎FのGKブローダーセンにセーブされるものの、そのこぼれ球を逃さなかった。

PA内で染野唯月がボールを拾うと、ゴール前へパス。

そこに走り込んでいたのが、左ウイングバックで先発した新加入の溝口修平。

溝口はペナルティエリア中央から左足を振り抜き、ゴールネットに突き刺した。

さらに、このゴールはヴェルディらしい形でもあった。

相手の攻撃を受けながらも、チャンスを逃さず、シュートのこぼれ球に反応して最後までゴールを狙う。

福田のシュート、染野のパス、そして溝口のフィニッシュ。

複数の選手が絡んで生まれた先制点だった。

1-0となってから、川崎は当然ながら攻撃のギアを上げてくる。

ヴェルディとしては守備の強度を維持しながら、カウンターから追加点を狙いたいところで脚を攣る選手も出てきたこともあり、選手交代を使いながら終盤戦へ。

仲山獅恩、井上竜太、新井悠太らを投入し、試合を締めにかかる。

しかし川崎も最後まで攻撃の手を緩めない。

ヴェルディとしては、もう一度カウンターから2点目を奪って試合を終わらせるチャンスもあっただけに、最後の一押しが欲しかった。

そして、試合終了間際。

最も避けたかった展開が待っていた。

<90+6分、まさかの同点弾>

後半アディショナルタイム6分、川崎が左サイドから攻撃を仕掛ける。

佐々木旭がドリブルで前進し、そのままクロス。

平川怜がクリアを試みるも、長く走った影響かクリアし損ねてしまう。

そこに反応したのがラザル・ロマニッチ。

ペナルティエリア中央でこぼれ球を拾うと、左足を振り抜き、ボールは無常にもゴールネットに突き刺さった。

1-1。

あと数秒だったかもしれないところで、ヴェルディのつかみかけていた勝ち点2は一瞬にして無に期した。

負傷者が多く慣れない夏スタート、100年構想リーグで勝利したとはいえこれまで連敗中だったJ1の開幕戦で、上位候補の川崎から勝ち点1をもぎ取ったことは大きいが、勝ちきれなかった事の方が悔やまれるゲームに。

次回はホーム連戦、柏レイソルとMUFGで対戦し今季初勝利を目指す。