※この前の続きです。
先日、紹介した高田桂さんの「サポルト!」にはこういった描写があります。
主人公はムー子、あゆみ、風夏の3人なのですが、団体に所属しているのは風夏のみで、他の二人は団体には所属しないいわゆるライトサポーターと呼ばれる人たちです。
風夏が所属するサポーター団体は、野次やブーイングなどは控えめ、新規の人を巻き込んでいくいわゆるアットホームなゴール裏を作ろうとしている団体です。
しかし、ある日、過去に問題を起こして解散したサポーター団体が現れ、そのサポーター団体と試合中に衝突をしてしまいます。
後日、和解するため無期限の出場禁止処分を受けたサポーター団体のリーダーをよんで話をすることになるのですが、その際にその団体のメンバーが過激な発言をします。
「戦えない奴はゴール裏にいらねえんだよ!バックかスタンドででも見てやがれ!そのための席わけだろうが!」
ゴール裏が怖い場所と言われるのは、一部のコアサポや過激な団体がブラックなイメージを作っているからに他なりません。
選手に対して「下手くそ!やめちまえ!」「何しょうもない試合見せてくれてんだよ!金返せ!」といった過激な野次。
自軍選手に対する過剰なブーイング。
中には、周りのお客さんに対する迷惑行為や暴行をしてしまうといったケースも極まれにあります。
もちろん、一緒くたにするつもりなど一切ありません。
しかしながら、これは漫画の中の話ではなく日本中で、いや世界中で現実に起こっていること。
それはチームに対する愛情の裏返しなんでしょう。
しかしながら、結局そういった層のサポーターの方々がゴール裏の品格を下げ、怖いというネガティヴなイメージを作り出していることに気付かないのでしょうか。
何もしなくてもお客さんが来てくれる超人気チームなら、それは許されるのかもしれません。
しかし、J1の中位下位、J2J3のチームではそうはいきません。
お客さんが来てくれなければスポンサーもつかず、チームは赤字になってしまいます。
だから地域活動など、必死に新規のお客様を呼ぶための努力をしています。
そういった人々はバックやスタンドなど高い席よりも自由席にくることも多いです。
そういった人々にまでそんな事をするべきでしょうか。
それは「スタジアムに来ないでくれ」と言っているようなものです。
フロント、選手、ちゃんと活動をしているサポーター団体の努力を踏みにじる最低の行為ではないでしょうか。
それを踏まえて、正しいゴール裏とはどんな場所であるべきか、ヴェルディを例にして次回締めくくりたいと思います。