ある程度覚悟はしていた事ですが、仕方のないことです。
今季の活躍ぶりをみて上位クラブが放っておかないはずはないですし、クラブも補強に動いていたことから予想は出来ていました。
私自身、数年ヴェルディから離れていた時期がありルーキーイヤーや去年から見ている人に比べたら思い入れは弱いです。
しかしながら、試合を見ていると彼と梶川の闘志溢れる勇猛果敢なドリブルは間違いなくヴェルディの武器だったし、彼のアシストから生まれたゴールも多かった。
もちろん鹿島さんには最近なら三竿、古くはビスマルクも引き抜かれているし、最近は自前の若手よりも他所で育ってきた選手を青田買いして主力にしている傾向も多くありますから、怒りがないわけじゃありません。
ですが、あるのは「ふざけるな」とか言う思いではなくただただ「悔しい」「残念」という気持ち。
なぜならサッカー選手とは常に高いレベルにいたいと思うのが必然だから。
これはヴェルディだからではなく、社会人として、一人の人間として普通のこと。
Jのトップクラスにいる鹿島、川崎、浦和といったクラブも海外からオファーが来たら首を縦に振るしかない。
身も蓋もなくいえば我々だってそれぞれのチームの主力であり間違いなく必要な選手だった水戸の林陵平、讃岐のリヨンジを引き抜いている。
そしてコウキの穴を埋めるために、おそらくまた新しい選手をどこかのクラブから引き抜いてくる可能性が高い。
ですから怒りもなければ、彼に対して裏切りとか言う気持ちもない。
ステップアップのチャンスを放棄して何年もキャプテンを務めている井林や、トップレベルで活躍するチャンスを捨てて完全移籍したウッチーのような選手もいますけど、彼らは彼らなりに「このチームでトップレベルに行きたい」という責任感がある。
もっと言えば大学サッカーなんか、どれだけいい選手がいても必ず4年で去ってしまう。
もしコウキの移籍に怒りを感じる人がいるなら、それは愚かだと思います。
それよりも彼がいなくなってもJ2で勝てるチームを作りJ1に上がる事。
そのために監督とフロントを信じる事。
我々が出来るのはそれだけです。