入れ替え戦圏内の16位に沈む東京Vは、J史上かつてない難しい状況の中で川崎Fとの最終戦にJ1残留を懸けることになった。

 11月30日、主力を含む大量11人に来季の契約を結ばないことを通告。今月2日には“身売り危機”が報じられ、来年で40周年を迎える名門は激震に見舞われた。なぜオレが?なぜあの人が?なぜこんなことに…。誰もが胸をつぶされるような思いで過ごした数日間。柱谷監督は「今週は戦術より精神面をどれだけ持っていけるかが重要」と話していたが、短期間で劇的なカンフル剤が見つかるはずもない。「100%切り替わるにはもう1日かかると思う。体のコンディションはいいけど、心が…。でも、選手を信じるしかない」。勝てば当初の目標だった勝ち点40に到達。「それでダメなら、もうしようがない」。腹はくくった。

 「自分のいたチームが落ちるのは嫌。気持ちよく出て行きたい」(土肥)「自分たちでJ1に上げて、自分たちで残れるチャンスがある。楽しみですよ」(MF広山)。“ゼロ提示組”が必死に笑顔をつくる一方で、大事な仲間を衝撃的な形で失うことになった“残留組”の思いが痛い。「今1つにならないで、いつなるのか。絶対勝って残留させる」とDF土屋が言えば「勝って送り出す」とDF那須は言う。来季はいない6選手もメンバー入りする運命の決戦。一緒に流す最後の涙は、うれし涙がいいに決まっている。

(スポニチより)

最後は嬉し涙で、来期もJ1で戦いましょう!