お金は、平等が大嫌い
例えば、努力と報酬の関係で言えば、
あなたは、努力した分に見合う額の報酬をもらっていますか?
もし現在の給料が安いと嘆いているなら、
それはあなたの能力が低いわけではありません。
なぜなら給料の額というのは、会社の規模で決まるからです。
どれだけ仕事ができる優秀なビジネスマンであっても、
いまにもつぶれそうな零細企業で働いていては、
給料の額は、おのずと決まってしまいます。
逆に、ぜんぜん仕事ができないダメ社員であっても、
勤めている会社が、たまたま儲かっていれば、
そこそこの給料をもらっているはずです。
これは、社員だけには限りません。
まったく仕事ができないアホな社長であっても、
時代に合った商品を手に入れ、お客様を引き寄せる
マーケティングの仕組みを作ってしまえば、
会社は儲かり、アホ社長でも給料は高くなるのです。
世界は、均衡を嫌う
均衡(きんこう equilibrium)とは、一般には釣り合いがとれた状態を指す。Wikipediaより
すでに、あなたもご存知かとは思いますが、
「世界が100人の村だったら」という本では、
このようなことが書かれています。
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6人が全世界の富の59%を所有し、
その6人ともがアメリカ国籍
80人は標準以下の居住環境に住み
70人は文字が読めません
50人は栄養失調に苦しみ
1人が瀕死の状態にあり
1人はいま、生まれようとしています
※作者不詳 翻訳者:中野裕弓(なかのひろみ)
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ここで言いたいことは、
全世界の富の59%を所有している、
わずか6パーセントの彼らが、努力をしていない
ということではありません。
(たぶん、彼らは、ものすごい努力をしていることでしょう)
もちろん生まれながらにして財産を受け継いだ人もいるでしょう。
しかし実際は、彼らの資産の多くは、所得によってではなく、
投資によって生み出されるものがほとんどです。
そんな彼らは、毎日がむしゃらに
努力をしていると思いますか?
そうですね。彼らは、努力ではなく、
儲かる仕組みによって資産を増やしているのです。
(簡単に言っちゃうと「貯蓄と投資」これが資本主義の全てです)
つまり、どれだけ一生懸命に努力しても、懸命に流した汗は、
働く場所を間違えるだけで報われないということなのです。
ここで誤解しないでほしいのですが、
わたしは、「一生懸命に働くことに意味が無い」
と言いたいのではありません。
一生懸命に、働くことは素晴らしいことです。
わたしも、それには賛成します。
ただ、現在は、プロテスタントの勤労倫理が深く根付いて
しまっているような世の中であり、額に汗しない労働に対して
多くの人は、罪悪感すら感じているのではないでしょうか?
そうです、わたしが言いたいのは、
がむしゃらに一生懸命に働いた努力に対しての対価は、
同等ではない、ということを理解してもらいたいのです。
そして、この努力に対する不平等は、学生の場合でも同じです。
例えば、あなたが頑張って努力した勉強が、
きちんとテストの成績に反映されていますか?
わたしが高校生だったときのクラスメートにT君という人がいました。
彼は、たいした勉強をしていないのに、いつも成績はトップクラスでした。
影で隠れて勉強しているわけではないのです。
それなのに、いつも成績がトップクラスなのです。
その理由は、後で話します。
「大衆は、いつも間違う」へ続く
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