じゃんけんにおいて、グー、チョキ、パー、どの手を出しても勝つ確率は等しい。少なくとも数学の教科書ではそのように定義されている。しかし果たしてそれは本当だろうか。まず相手が出す手は全てが同じ確率ではない。あくまで個人的な経験則だが、グー、パー、チョキの順で出す頻度が高いと思うのだ。ならばそれに対し、一体どの手を出すのが最も有利と言えるのだろうか。
始めにじゃんけんで相手がグー、チョキ、パーを出す確率をそれぞれ11/30、9/30、10/30と仮定する。そして勝った時、あいこの時、負けた時の勝ち点をそれぞれ1、0、-1とする。するとグーを出した場合の勝ち点の期待値は、
11/30×0+9/30×1+10/30×(-1)=-1/30
チョキを出した場合の勝ち点の期待値は、
11/30×(-1)+9/30×0+10/30×1=-1/30
パーを出した場合の勝ち点の期待値は、
11/30×1+9/30×(-1)+10/30×0=2/30
従ってじゃんけんでは、1手目にパーを出すのが最も有利なのである。2手目以降についても何か計算方法があると良いのだが。