最近は、家以外では全く煙草を吸わなくなった。なぜなら、吸える場所がどこにもないからだ。昔は駅前や喫茶店、さらには信じられないことに電車の中でも煙草を吸うことが出来た。しかし周知の通り、今では街中に喫煙所は皆無である。
「分煙」が叫ばれ出したのは、今から20年ほど前だろうか。煙草を吸える場所と吸えない場所をきっちり区分しよう、それがこの運動の建前であった。しかしその実態は煙草を社会から徹底的に排除する、「滅煙」に他ならなかった。そのようなイデオロギー下で、我々喫煙者が見出すべき答えとは何か。それはしっかりとルールに則り、他の人に迷惑をかけないように気をつけて煙草を楽しむ、即ち「則煙」の姿勢だと俺は思うのである。