人はなぜ正義を盾に争いを繰り返すのであろうか? | まきしま日記~イルカは空想家~

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ちゃんと自分にお疲れさま。

これは良く言われることではないか。正義の敵は悪ではなく別の正義である。それは国家間戦争からネットの個人間対立に至るまで、そのスケールは大小様々であるが、総じて言えることは第三者からしたらバカバカしくて見ていられないということだ。人はなぜ正義を盾に争いを繰り返すのであろうか。

 

そもそも正義が依拠するものとは何であろうか。それは思想である。正義とは思想の実力行使に他ならない。そして大多数の人たちにとって思想とはすでに誰かが唱えたものであり、それは決して自らの思考ではない。ある思想を盲信すること、それは思考を停止して自らの在り方を懐疑することなく、自分を正当化するための格好の口実なのであろう。しかしそのようにして掲げられた正義に、正当性などあろうはずもないことは自明である。

 

もっとも常に主体的思考に基づいて行動することが必ずしも正しいという訳ではない。時に他者への共感によって動くことも必要だろう。しかしいずれにしても自らの行動動機を絶対的正義と称することは、おこがましいと言うべきではないか。