【妄想劇場】 滅びゆく太陽(その1) | まきしま日記~イルカは空想家~

まきしま日記~イルカは空想家~

ちゃんと自分にお疲れさま。

「…」
「…」

「…生きてるな」
「…」

「生きてるんだろう?」
「…」

「何か喋ったらどうなんだ?」
「…小僧」

「全くしぶとい爺さんだ。あれほどの拷問を受けてまだ言葉を発する元気があるとはな」
「…」

「さあ吐け。お前らのアジト、東京支部の拠点はどこにある?」
「…」

「さあ、吐けよ」
「…」

「さあ」
「…」

「なあ、爺さん。勘違いするなよ?これはお前に対する情けなんだぜ?お前らの教団のアジトなど、後数時間もすれば割り出せる。そしたら特別警察が一気に包囲して一網打尽だ。だがそうなる前にお前にチャンスをくれてやる。お前の口からアジトを吐かせ、捜査協力って名目で少しでも刑を軽くしてやろうってんだぜ?」
「…殺せ」

「何…?」
「殺せ…」

「…」
「今すぐにワシを殺せ!!」