へし折られた『ドラえもん』という物差し | まきしま日記~イルカは空想家~

まきしま日記~イルカは空想家~

ちゃんと自分にお疲れさま。

ブログ記事を書く手が完全に止まってしまった。とか言いつつ更新はほぼ毎日ガンガン行っている訳だが、これらは入院前あるいは入院中に書き溜めた膨大な下書きのストックである。情報から隔離された病棟で過ごすこと1ヶ月、何も知らぬまま退院。そしてTVアニメ『ドラえもん』の土曜5時移動を知らされて以降、ブログに書くことが何もなくなってしまった。

俺はこれまで数度のブログ引っ越しを経て、4000件ほどの日記を書いてきた。そのうち恐らく2割から3割は漫画・アニメに関する記事である。そしてそれらを書く時、その基盤には『ドラえもん』という恒常的な価値基準が存在した。『ドラえもん』という物差しで測った時、各々の漫画・アニメ作品は果たしてどれほどの評価・賞賛に値するか、それが常に俺の着想点であった。それほどまでに『ドラえもん』とは、俺が生まれた時より物理法則の如くそこに在り、大銀河団のようにスケールを超越した絶対普遍の作品だった。しかし今、その物差しは心なくも完全にへし折られた。

97年、サッカー日本代表が初のW杯出場を決定。そのまさに直後、当時エースであった三浦知良選手がそれまでの功績を踏みにじられるように突然の代表落選。以後俺はJリーグ・日本代表戦の一切を観なくなった。しかし今俺が受けた失望の重さは、その時とはまるで比較にならない。『ドラえもん』が尊重されなくなった今の漫画・アニメ界について、俺が想い綴ることは何もない。



後日談。テレビ朝日の『ドラえもん』放送時間移動につき尚も憤慨収まらず、怒りに任せて勢い余り、ついつい約8年ぶりに対話劇を書き上げてしまった。しかし8年ぶりに短編小説を書いたはいいが、ここでも信じられないことが。なんと文章が長すぎて一つの記事にまとめて掲載できないのだ。こんな馬鹿な話があってたまるか、否8年前はこんなことは一度もなかった、どうしたアメブロやる気出せ。という訳で4章に分けてお送りする、恐らくまきしま生涯最後の新作『滅びゆく太陽』。次回日記でどうぞ。