日本は今年戦後74年を迎える。裏を返せば日本では70年以上、対外的な武力衝突が起こらなかったということだ。しかし世界に目を向けた時、そこは日本ほど平和が約束された土地ではない。アフガニスタン戦争、イラク内戦、シリア内戦など、戦争は現在進行形で何十万何百万もの人々の命を奪っている。
さて先日、YouTubeで第一次・第二次世界大戦のドキュメンタリーを観た。俺は歴史や国際政治については全くの無知である。ゆえに多くを語ることは出来ないのだが、愕然としたのが当時の世界地図上においてイギリスがいかに専横的に振舞っていたかということだ。イギリス・フランスは多くの周辺国を支配・植民地化し謀略と暴力で戦争へと駆り立て、あのナチスドイツですらイギリスの不当な圧力によって誕生したと言っても過言ではない。そして今日アジア、中東、アフリカなど世界中で続いている紛争・内戦、そのほとんどの原因を作ったのは他ならぬイギリスではないか。
現在イギリスはかつての覇権を失い、そして欧州は我関せずとばかりに世界の混乱から目を背け、欧州の欧州による欧州のための平和と安泰を確立している。無論戦争責任は恒久的に存続するものではなく、ある時点においてそれが風化されなくては世界は未来志向型の関係構築には至れない。しかしイギリスを始めとする大戦当時の列強国は、今も尚続く世界各地域の戦禍と失われた命に対し、賠償責任とはいわないまでも道義的責任くらいは担うべきだろう。