以前、俺は障害者が多数出演するバラエティ番組を観ていてふと違和感を覚えた。脊髄損傷で下半身不随となった20代の女性が、自らの性生活を赤裸々に話して(話させられて)いたのだ。それも天下のNHKでである。
恐らく番組制作側の意図は、「障害者も健常者と何ら変わらぬ日常生活を送り、健常者と何ら変わらぬ願望や欲求を抱いている」ということの紹介であろう。その旨は大いに理解出来る。しかしもし健常者がNHKで性生活を露わに話していたら、それは放送事故である。それが障害者であれば許されるのだとしたら、一種の逆差別ではないか。
言うまでもなく、障害者も健常者と同様に「幸福追求権」が国家により保証されている。しかしならば障害者も健常者と同様に、「性的好奇の目から守られる権利」も約束されていて然るべきではないだろうか。