人類は昆虫や恐竜より優れた生物であると言えるのか!?一体何を以てそれを示せば良いのか!? | まきしま日記~イルカは空想家~

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ちゃんと自分にお疲れさま。

今日、誰もが信じて疑わない。

「地球の生物史38億年、人類こそが最も高度に進化を遂げた成功者であり、生物界における絶対王者である」。

ならば俺は問いたい、「一体何を根拠に、人類を生物史における絶対王者と呼ぶのか」。きっと多くの人がこう答えるだろう。「それは生物史上初めて科学文明を築いたからである」。

しかし生命の進化の目的はあくまで「種の繁栄」である。人類の科学文明は進化の過程における副産物に過ぎない。

また、ある人はこう答えるかも知れない。「人類は食物連鎖の頂点に君臨しているからである」。

けれど当然のことながら、人類が誕生する以前にも生態系は存在し、食物連鎖の頂点にはその時代その時代の王者が君臨していた。それは例えば大型昆虫類であり、恐竜である。

大型昆虫類は4億8000万年~3億年前、恐竜は2億3000万年~6500万年前、それぞれ2億年近くも生態系の頂点に鎮座していた。一方、人類が誕生したのはほんの600万年前である。

ならば一体何を以て、人類が大型昆虫類や恐竜よりも優れた生物であることを示せば良いのか。俺が考えるに、それは将来、生物の「大量絶滅」から逃れてみせることだ。

生物はカンブリア爆発以降、6度の大量絶滅にさらされている。

カンブリア紀末(5億4000万年前)、オルドビス紀末(4億4000万年前)、デボン紀末(3億7000万年前)、ペルム紀末(2億5000万年前)、三畳紀末(1億9000万年前)、そして恐竜が絶滅した白亜紀末(6500万年前)である。

巨大隕石衝突、スノーボールアース、火山の大規模活動、大気組成の変化。

生物の歴史上、これまで大量絶滅に抗えた大型生物は存在しない。かろうじて生き残ったのは小型の生物や微生物だけだ。

もし人類が大量絶滅規模の天変地異を未然に防ぎ、自身らが生き延びると共に地球の生態系をも保全出来たならば。

その時初めて、「人類は史上最も優れた進化を遂げた生物である」と言えるのではないか。