少々古い話になるが、めったに劇場に足を運ばない出不精の俺が、ガラにもなく気になっていた映画が、昨年興収200億円越え、空前の大ヒットとなった『君の名は。』である。
映画館に行こうか、それともDVD化を待とうか悩んでいた時に、すでに観たという友人の感想を聞いて、俺は観るのをやめた。彼曰く、「とにかく画がきれいだった。あの作画だけでも一見の価値ありだね」。
◆邦画アニメ興行収入ランキング
1位 千と千尋の神隠し 304億円
2位 君の名は。 249億円
3位 ハウルの動く城 196億円
4位 もののけ姫 193億円
5位 崖の上のポニョ 155億円
6位 風立ちぬ 120億円
7位 借りぐらしのアリエッティ 92億円
8位 STAND BY ME ドラえもん 83億円
9位 映画妖怪ウォッチ 誕生の秘密だニャン! 78億円
10位 ゲド戦記 76億円
アニメ映画にとって重要な構成要素は、設定、ストーリー、それにキャラクターである。作画など次の次のそのまた次だ。思えばジブリ作品も、97年『もののけ姫』あたりから作画に偏重し出し、『ナウシカ』、『ラピュタ』など初期作の輝きを失っていった。
だいたいもしきれいな絵が見たいと思ったら、俺は映画館になど行かない。普通に美術館に行くわ。