少々古い話になるが、夢の超特急リニアモーターカーが国内の試験走行で世界最速となる時速603kmを記録したらしい。日本の鉄道技術は日進月歩、今や世界を大きくリードしている。
しかしながら、日本においてリニアモーターカーは無用の長物である。何せ日本は国土が狭く、都市と都市とが密集している。考えてもみてほしい。東京から横浜までいくのに、果たして時速600kmの列車が必要だろうか。
ならばと俺は考えた。このリニアモーターカーで海底トンネルを通って、世界中を回れないものだろうか。よって以下、「夢の超特急リニア鉄道でいく北半球一周の旅」を構想していきたい。
停車駅は北半球の主要な世界都市、東京から出発して西回りに上海、香港、シンガポール、モスクワ、ベルリン、パリ、ロンドン、ニューヨーク、ロサンゼルス。北極点を中心とした正距方位図法で路線を示すと下図となる。
そして路線の全長を3万km、リニアモーターカーの平均速度を時速600kmとすると、北半球一周に要する時間は、
30000÷600=50
わずかに50時間。それこそ3連休を使って2泊3日で世界一周出来るのだ。
こんな鉄道があったら乗ってみたいと思わないだろうか。俺はぜひ乗って手軽に世界一周旅行をしてみたい。
もっとも仮に技術的、コスト的に可能であったとしても、国防上の理由から「夢の超特急リニア鉄道でいく北半球一周の旅」は絶対に実現不可能であろう。まさに日本の鉄道技術は宝の持ちぐされ、実に残念な限りだ。