今から15年ほども前。90年代後半から00年代初頭、俺の中高大学時代。日本の芸能界には3人の希代のスーパースターがいた。明石家さんま、木村拓哉、そして浜崎あゆみである。しかしながら盛者必衰。さんまはこの数年でメディア露出がめっきり減り、木村、浜崎に至ってはテレビで見ることさえなくなった。
かつて木村拓哉はSMAP、あるいはジャニーズの枠を越えた国内No.1俳優であった。『ロングバケーション』、『ビューティフルライフ』、『HERO』など、木村主演のドラマはことごとく視聴率30%越えの記録的大ヒット。視聴率15%を越えればヒットといわれるドラマ業界において、木村はまさに別格の存在、他に追随の余地すら与えずトップを独走し続けた。
かつて浜崎あゆみはJ-POP界の頂点に君臨し、若き女王の名を欲しいままにしていた。シングル・アルバム総売上5000万枚は女性ソロ歌手歴代1位。2位の松任谷由実3900万枚、3位の宇多田ヒカル3600万枚に1000万枚以上の大差をつける、まさに名実ともに平成最高の歌姫であった。恐らく未来永劫、浜崎のCD売上金字塔を崩す女性ソロ歌手は現れまい。
例えばさんまのように、徐々に人気が低下してテレビで見かける頻度が減るのならまだ分かる。しかし木村、浜崎のように理由も定かではないバッシングによってメディアから追放されるのを見るのはあまり良い気分はしない。まるで俺の青春時代そのものが否定されているみたいではないか。