知らぬは見聞を広げるチャンス!それをきっかけにぜひ手塚治虫の漫画を読み開いてみてほしい!! | まきしま日記~イルカは空想家~

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ちゃんと自分にお疲れさま。

以下の一覧を見てほしい。これは2014年に「gooランキング」に掲載された、「日本を代表する漫画家ランキング」である。


  1位 手塚治虫 (代表作/鉄腕アトム)  10751票
  2位 藤子・F・不二雄 (ドラえもん)  4715票
  3位 鳥山明 (ドラゴンボール)  3704票
  4位 尾田栄一郎 (ONE PIECE)  2212票
  5位 藤子不二雄A (笑ゥせぇるすまん)  833票
  6位 井上雄彦 (SLAM DUNK)  610票
  7位 松本零士 (宇宙戦艦ヤマト)  517票
  8位 あだち充 (タッチ)  506票
  9位 青山剛昌 (名探偵コナン)  457票
  10位 赤塚不二夫 (天才バカボン)  443票 ※以下略


このアンケート結果を受け、ネット上では次のような声が多々聞かれた。「手塚治虫は“漫画の神様”と言われているけど、現在広く知られる作品はせいぜい『鉄腕アトム』くらいではないか」。


今日、相当に漫画文化に精通している人であっても、手塚治虫に触れる機会は極めて乏しいと言って良い。例えば漫画喫茶に行っても、そこに手塚作品はまず並んでいない。なるほどそれでは、今の10代20代の人たちが「手塚治虫って結局何者なの」と疑問を抱くのも、至極当然のことだろう。


ちなみに俺はこれまで、いわゆる小説というものをほとんど読んだことがない。そんな俺にとって藤子・F・不二雄、そして手塚治虫こそがまさに文学であった。手塚治虫作品、例えば『火の鳥』、『ブラックジャック』、『アドルフに告ぐ』などは、藤子・F・不二雄の『ドラえもん』と並びそれこそページが擦り切れるほど何度も何度も夢中で読んだものだ。


もし今俺の中に思想や倫理、哲学の欠片のようなものが芽吹いているとしたら、それは国語の教科書から学び得たものではない。間違いなくこれら手塚作品、藤子F作品によって形成されたものである。


思うに、知らないということは咎でも恥でもない。いや、そもそも人間の知識の絶対量は各人でそうそう変わるものではない。俺らの世代が手塚治虫、藤子・F・不二雄に造詣を深める一方で、より若い人たちは同量の興味・関心を鳥山明、井上雄彦、尾田栄一郎といった現代の高名な作家たちに注いだのであろう。


しかしながら、知らぬは見聞を広げるチャンスである。少年の日の好奇心を捨てぬ限り、世界は未知で溢れ輝いている。


手塚治虫を称して“漫画の神様”。その所以に疑問を抱いたならば、それをきっかけにぜひ手塚治虫の漫画を読み開いてみてほしい。その上で面白いと感じるも良し、つまらぬと感じるも良し。