御多分に漏れず、俺もまたジブリ作品ファンである。特に初期の作品、『風の谷のナウシカ』(84年)、『天空の城ラピュタ』(86年)などは何度観たか分からない。しかし宮崎駿監督の諸々の言動から、決して氏を人間的に尊敬している訳ではない。その宮崎氏が今、自身の引退表明を撤回し現役続行を示唆しているというのだ。
◆子供に観せたいアニメ映画
(「TSUTAYA online」より)
1位 となりのトトロ
2位 風の谷のナウシカ
3位 劇場版 ドラえもん
4位 劇場版 ポケットモンスター
5位 天空の城ラピュタ
6位 崖の上のポニョ
7位 劇場版 ONE PIECE
8位 火垂るの墓
9位 劇場版 エヴァンゲリオン
10位 劇場版 クレヨンしんちゃん
宮崎駿監督が”1度目の引退表明”をしたのは、97年『もののけ姫』公開時だ。なにせ高名な宮崎氏の最後の作品となるのだ、その宣伝効果はまさに絶大だった。それまで単発で興収30億円にも満たなかったジブリ作品であったが、『もののけ姫』は興収193億円と、当時の日本記録を大幅に更新するメガヒットとなる。
その後も引退表明はどこへやら、01年『千と千尋の神隠し』(304億円)、04年『ハウルの動く城』(197億円)と日本列島に大ジブリ旋風が巻き起こる。そんなジブリ人気も翳ってきた13年、『風立ちぬ』公開に合わせ、宮崎氏は”2度目の引退表明”をする。同作もまた興収116億円と、スタジオジブリ久々のスマッシュヒットとなったのだ。
宮崎氏は一体何度引退すれば気が済むのか。再び現役続行宣言をしたところで、もうかつてのようなジブリフィーバーは起こるまい。世間が秋元康氏を”炎上商法”と揶揄するなら、さしずめ宮崎氏は”引退商法”だ。多々批判もあろうが、あえて言わせてもらう。「もはや宮崎駿は芸術家ではなく商売人である」。