例えば以前勤めていた職場。例えば現在の職業訓練校。
大学を卒業して以降、俺は私的な友人よりも公的な知り合いとカラオケに行く機会が断然増えた。年齢はマチマチで10歳以上年上の人がいることもしばしば、そして粗相は極力回避したい。
しかし10歳、20歳も年長の上役、その時代に合わせた選曲をしようとしても無理難題。俺は平成J-POP世代、昭和歌謡など知らない。知る訳がない。
これはあくまで俺の持論であるが、無理に相手に時代を刷り合わせることなどないのではないか。幸いいつの時代のどんなジャンルであれ、ちゃんと名曲は存在する。それをそれなりに上手く歌えば、曲自体は知らずとも、ちゃんと歳の離れた人でも聴いてくれる。
◆シングル・アルバム総売上
1位 B'z 8182万枚
2位 Mr.Children 5912万枚
3位 浜崎あゆみ 5056万枚
4位 サザンオールスターズ 4894万枚
5位 DREAMS COME TRUE 4356万枚
6位 AKB48 4145万枚
7位 松任谷由実 3948万枚
8位 GLAY 3853万枚
9位 ZARD 3746万枚
10位 宇多田ヒカル 3622万枚
11位 SMAP 3518万枚
12位 安室奈美恵 3239万枚
13位 CHAGE AND ASKA 3141万枚
14位 嵐 3048万枚
15位 松田聖子 2966万枚
16位 L'Arc-en-Ciel 2927万枚
17位 globe 2893万枚
18位 Kinki Kids 2606万枚
19位 中森明菜 2538万枚
20位 TUBE 2455万枚 ※以下略
ところがだ。ならば自分の世代の曲を何でも歌っていいのかといえば、それは大いなる間違いである。特に年長者の前で絶対に歌ってはならないのが、「とにかくうるさいロックバンド」である。世代違いの彼らにとっては耳障り以外の何物でもない。
加えて俺の声量はとにかくぶっ飛んでいる。本気でシャウトしようものなら、カラオケ店の個室を突き抜けフロア全体に響き渡る。それはさながら、声優・木村昴もビックリなジャイアン・リサイタル開演だ。
そんな訳で年長者とのカラオケにて、俺が自らに戒めていること。それはB'z禁、GLAY禁、ラルク禁、LUNA SEA禁、また場合によってはマイクも禁止である。
けれど中高時代、俺の青春期と言えばまさにロックバンド全盛期。そんな俺からB'z、GLAY、ラルク、LUNA SEAを奪ったら、一体何が残ると言うのか。
まあ例えば、ミスチルや福山であればたいがい許されるだろう。 しかし俺まきしまの辞書にラブバラードという文字はない。