以前、たまたまテレビで、
映画『ドラゴンボール』が放映されていた。
俺は何気なく観ていたのだが、あまりにも酷い。
まさに目を覆いたくなるような、憤りさえも覚える駄作だった。
その原因とは。あくまで憶測ではあるが制作に際し、
恐らく作者の鳥山明はほとんどノータッチだったのであろう。
同様のことはいずれ、
例えば『ONE PIECE』についても言える日が来る。
仮に映画作品やスピンオフ作品、
作者・尾田栄一郎が一切関与せず制作された場合、
その出来栄えは目も当てられぬほどの劣悪たるものとなろう。
アニメ制作において、原作者不在とはそれほど甚大だ。
さて、今日『ドラえもん』が、
『サザエさん』と並び国民的人気長寿アニメたり得た理由。
その一つに『ドラえもん』アニメ制作に際し、
徹底的に作品内容のシンプル化を図ったことが挙げられる。
テレビアニメの作風を極めてシンプルにしたことで、、
作者・藤子・F・不二雄が亡くなった後も、後継スタッフの手で、
クオリティを落とすことなく提供を継続出来たのだ。
俺が子供の頃、最も目を輝かせて読んだ漫画『ドラえもん』。
それが数十年の時を経て現在も尚、
次世代の子供たちに愛され続けている。
それはドラえもんファンとして、実に喜ばしいことだ。
しかしその一方で、おおよそ原作漫画とはかけ離れた、
今のテレビアニメ『ドラえもん』のあまりに単調なマンネリズム。
何とも心中複雑でならない。
アニメ『ドラえもん』のテレビ放映。
そして視聴者の興味・関心は映画『ドラえもん』へと拡張し、
更には関連商品・企画、他企業のマスコットCMにも波及する。
この一連の「興味・関心の流れ」が、
『ドラえもん』という社会的事象群を内から活性化させ、
そこに莫大な経済効果が発生していることは想像に難くない。
もちろんそれ自体は、ファンとしても望ましいことだ。
しかしその「興味・関心の流れ」から、
原作漫画が完全に取り残されているような気がしてならない。
俺は藤子プロに求めたい。
テレビアニメ『ドラえもん』から発生する「興味・関心の流れ」、
それが原作漫画にも回帰するようなシステムを、
あらためて構築してはどうだろうか。
今日”国民的人気アニメ『ドラえもん』”という定常概念。
その全ての原点は、
言うまでもなく故藤子・F・不二雄の手による原作漫画である。
俺は思う。『ONE PIECE』世代の今の子供たちにも、
ぜひ読み親しんで欲しいのだ。
◆日本を代表するアニメと言えば?
(「gooランキング」より)
1位 ドラえもん 3815票
2位 サザエさん 2856票
3位 ONE PIECE 2304票
4位 ドラゴンボール 2088票
5位 それいけ!アンパンマン 485票
6位 鉄腕アトム 468票
7位 名探偵コナン 444票
8位 ポケットモンスター 420票
9位 ルパン三世 366票
10位 宇宙戦艦ヤマト 315票
(以下省略)