あるいくつかの日本語について、
その語源は実に容易に想像がつく。
例えば、決して調べた訳ではないが恐らく、
◆「湖」の語源は「水海」
◆「林」の語源は「生やし」
◆「志」の語源は「心指し」
◆「政」の語源は「祭り事」
(古代の祭りは、
多分に政治的・宗教的意味合いを含んでいた)
その上で問う。
なぜ「神」は「かみ」なのであろうか。
まさかその語源は、「紙」や「髪」ではあるまい。
そして俺が思い至った仮説。
「神」の語源、それは「上」である。
人々は、人智の及ばぬ遥かなる高みの存在として、
神を「上」と位置付けたのであろう。
しかし周知の通り、古来より人々は、
施政者や行政執行者を「お上」と呼んでいた。
もし施政者が人々に、
自らを神に比肩する存在と認識せしめたのなら…
それはとんでもない思い上がりである。
けれど、俺の思うところは別にある。
人々が施政者を「お上」と呼ぶ時、
そこには微塵も敬意や畏怖を感じられない。
例えば、高慢に振る舞う沢尻エリカを、
人々が揶揄して「エリカ様」と呼ぶように。
横柄にして傍若無人な施政者や行政執行者。
それを人々は、まるで神にでもなったかのように、
傲慢極まる存在として「お上」と呼んだのだろう。
これ以上の皮肉があろうか。