最近休日は専らYouTubeで、
宇宙論に関する過去の特集番組を漁りまくっている。
しかし、それもいい加減飽きて来た。
何故なら、どれもこれもすでに知っていることばかりだからだ。
俺は少年期より、宇宙論の文献を少し読み過ぎた。
宇宙はいつ、どのようにして始まったのか?
今から137億年前、無限小の熱平衡状態から、
量子ゆらぎによって平衡が崩れ、ビッグバンを起こし始まった。
宇宙はどのような最後を迎えるのか?
ビッグチルによって永遠の熱平衡に至るか、
もしくはビッグリップによって原子一つ残さずバラバラになる。
宇宙の大きさはどれくらいか?
光学的に地球から観測可能な宇宙は半径465億光年。
全宇宙の大きさは、有力説だと10の10乗の10乗の122乗光年。
宇宙の外側はどうなっているのか?
科学の発展と関係なく、未来永劫誰にも答えられない以上、
その疑問自体が無意味である。
もしも俺に数学が使えたなら…
自らペンを走らせノートに数式を展開し、
その中に新鮮な発見や驚き、新たな疑問を見出せるだろう。
しかし、残念ながら俺は文系学部卒。
高度にして難解な数学の知識や技術はない。
数学という名の翼がない以上、
もはやこの広大な宇宙のどこにも誘惑は残されていまい。
疑問がない!これ以上の苦痛はない!!