俺のカラオケデビューは高校の時である。
現れるアーティスト、初めて聴く曲、
その頃は触れる音楽全てが新鮮だった。
俺は貪欲に新しい曲を吸収しては、
得意も不得意もなくカラオケで歌った。
持ち歌のレパートリーはどんどん増えていった。
しかし20を過ぎた頃からだろうか。
新たな音楽に新鮮味を感じなくなった。
また、曲の得意不得意が何となく分かり、
不得意な曲は歌わぬまま、いつしか忘れてしまった。
そして今、持ち歌はどれほど残っていよう。
たまにカラオケに行っても、
限られたレパートリーの歌い回しである。
きっとこのようにして、
脳のシナプスはどんどん減少していくのだろう。