量子力学とは、極めて微小な粒子がどこに存在するか、
それを確率で考える学問である。
ものすごく大雑把に例えると…
今、1000個のパチンコ玉があり、
それを全てビニール袋の中に入れたとする。
するとそのうち1個か2個が、袋の外に飛び出してしまった。
決して袋に穴が空いている訳ではなく、
また、袋に入れる時にこぼれてしまった訳でもない。
パチンコ玉は、ビニール袋を”すり抜けて”しまったのだ。
この不可思議な現象、量子力学ではこう考える。
パチンコ玉は、
ほとんど100%に近い確率で袋の中に存在する。
しかし1000分の1か2程度、極めて低い確率で、
袋の外に存在する可能性も考えられる。
よって1000個のパチンコ玉のうちの1個か2個が、
実際に袋の外に存在してしまったのだ。
これを「トンネル効果」と呼ぶ。
(もちろん現実には、
パチンコ玉がビニール袋をすり抜けることなどあり得ない。
これはあくまで、
極めて小さく極めて膨大な微粒子の世界の話である)
さて、たまに俺の頬から1本、
ヒョロロ~~~ンと長い毛が生えていることがある。
硬さや伸びる速さから、どう考えてもそれは髭ではない。
間違いなく頭髪だ。
量子力学に照らすとこう考えられる。
人間の頭髪はおよそ10万本、
そのほとんど全ての毛根が、頭頂部に存在する。
しかし10万分の1程度、極めて低い確率で、
毛根は頭頂部以外にも存在し得る。
よって10万個のうちの1個、頭髪の毛根が、
俺の頬に存在してしまったのだ。
俺の顔面で「トンネル効果」!!