既述の通り、俺は今ジョブスクールに通っている。
要は学生みたいなものだが、当然のことながら、
規律は就労に準ずるものであり、学生ほど緩やかではない。
そしてスクールにおいては、それこそ様々な分野において、
周囲との能力の高低を実感させられる。
そんな中、互いに訓練で切磋琢磨しているうちに、
気付けば仲間意識が構築されていく訳だが…
ふと思った。
能力差と仲間意識にはどのような関係があるのだろうか?
今、俺の自身の能力に対する肯定要素をk1、k2、k3…とする。
そしてあらゆる分野F1、F2、F3…において、
俺は自身と客体Aとの能力を比較するものとする。
分野F1において俺がAに勝った時、自己能力肯定要素k1>0
分野F2において俺がAに劣った時、自己能力肯定要素k2<0
そしてK(>0)を、俺がAを「自分と同様たる存在である」
と認識出来る、限界総合能力差とする。
この時、
俺の総合的自己能力肯定感をΣk(=k1+k2+k3…)とすると、
-K<Σk<K
上記条件が満たされている時、
初めて俺はAに対し、仲間意識を抱き得るのであろう。
つまり切磋琢磨する仲間とは、ある許容限界内において、
互いに優越的高揚感や劣等的向上心を与え合う存在である。
それにしても…俺の同期はベラボーに優秀なヤツが多い。
いい加減、俺の総合的自己能力肯定感Σkは、
限界総合能力差-Kをフッ切ってしまいそうだ。