こう見えて中学時代、俺は柔道部であった。
柔道とは、体幹の崩し合いである!
各々が徹底的に鍛えぬいた体幹を以て相対し、
競技ルールの枠内で、互いにそれを崩しにかかる。
時に腕力で、時に小技で、相手の体幹が揺らぐ瞬間を誘う。
そして相手の体が重心を失ったまさにその時、
一気に大技をかけ、その体幹ごと畳に叩き付ける!!
討論というゲームは、極めてこれと似通う。
討論とは、論理の崩し合いである!
各々が練り上げ、内に完成した論理を以て相対し、
議論の前提条件の枠内で、互いにそれを崩しにかかる。
時に知識で、時に弁術で、相手の論理のほころびを誘う。
そして相手が論理破綻を見せたまさにその時、
一気にその矛盾を突き、相手の論理をねじ伏せる!!
もっとも中学時代、俺は白帯の団体戦補欠。
柔道はめちゃくちゃ弱かった。
そしてそれ以上に、俺は討論が弱いのだが。