眠れぬ夜に、Michael Jacksonを聴いていた。
中学、高校の頃はMichael Jacksonばかり聴いていた。
こうして改めて聴くのは、どれくらいぶりだろう。
それは懐かしく、どうしようもなく懐かしく、
そして今の俺にはどうしようもなく心が痛かった。
眠れぬ夜に、Michael Jacksonを聴いていた。
努力とは即ち成果であると思っていたあの頃。
努力で叶わぬものなど何もなかったあの頃。
こんな今など想像さえ出来なかった。
こんな今など望んではいなかった。
眠れぬ夜に、Michael Jacksonを聴いていた。
俺は一体どこで過ちを犯したのだろうか。
一体何がどう間違ってしまったのだろうか。
否、俺は過ってなどいない。間違ってなどいない。
その時その時における最善を、精一杯尽くしただけだ。
眠れぬ夜に、Michael Jacksonを聴いていた。
今この瞬間における最善が、10年後20年後、
果たして正解であるか、それは誰にも分らない。
それでも最善を信じて、進まなくてはならない。
今俺に、あの若かりし頃の力は残っているだろうか。
Michael Jacksonは死んだ。
けれど俺は今生きている。そしてこれからも。