それ宵闇が窓の外を浸す頃、 それは音も立てずベッドの下から這い出てくる。 始めは遠慮がちにソロソロと、 やがて次から次へと我が物顔に。 そして1匹、また1匹また1匹と、 それは手から足から私の身体を這い回る。 何万匹ものそれが私の手足を伝い呼吸中枢へ… 「助けて―――――」 ある人はそれを「退屈」と呼ぶ。 私はそれを「孤独」と呼ぶ。