【妄想劇場】 電子鏡 | まきしま日記~イルカは空想家~

まきしま日記~イルカは空想家~

ちゃんと自分にお疲れさま。

20XX年、
日本は閉塞感が蔓延していた。

スクランブル交差点を行き交うサラリーマン、OL、学生…
その虚ろな目は疲れ果て、活気の欠片も見出せなかった。



ある社会心理学者は指摘した。
社会に漂う陰気、人々は自分に自信を見出せないのだと。

そんな中、ある電気機器メーカーが電子鏡を開発した。
解像度を下げ鏡面を発光させ、誰もが美男美女に映るのだ。



電子鏡は飛ぶように売れた。
発売後半年で1億枚を突破、一躍メガヒット商品となった。

そして街に活気が戻った。
女性に声をかける老人、大胆に肌を露出する主婦…