【妄想劇場】 アリとキリギリス | まきしま日記~イルカは空想家~

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ちゃんと自分にお疲れさま。

昔むかし、
ある所にアリとキリギリスがいました。

アリはせっせと食べ物を蓄え、
一方、キリギリスは好きな音楽に没頭していました。

やがて冬が来て、
案の定キリギリスは食べ物が無くなってしまいました。

困りに困ったキリギリスは、
食べ物を恵んでもらおうとアリのもとを訪ねました。



門前払いと思いきや、
アリはキリギリスの音楽の才能に目をつけました。

コツコツ働いて来たアリは、
今や莫大な資産を保有していたのです。

こうしてアリの全面バックアップで、
キリギリスはアーティストとしてメジャーデビューしました。

ずばりアリの見込み通り、
キリギリスは一躍トップスターになりました。



ところが、
ここで困った問題が起きました。

キリギリスの楽曲の版権は全てアリが保有していたので、
キリギリスのもとにはビタ一文入らなかったのです。

これを不服に思ったキリギリスは、
最強の弁護団・栗、蜂、臼、牛糞を雇いました。

栗、蜂、臼、牛糞はアリを告訴、
見事勝訴を勝ち取りました。



こうして莫大な資産を手にしたキリギリスは、
さらなる事業展開を試みました。

それはずばり、
業界最大手「鬼が島ミュージック」を買収するすることでした。

鬼が島ミュージックにはやり手の経営家・赤鬼、青鬼がいましたが、
キリギリスの最強の弁護団はあっさり買収に成功。

こうしてキリギリスは、
押しも押されもせぬ一流のセレブに昇り詰めました。



それからのキリギリスはキャバクラで豪遊三昧。
そして1人のキャバ嬢に目をつけました。

そのキャバ嬢は電話番号を書いたメモだけ残し、
12時に帰ってしまいました。

その後、キリギリスはキャバ嬢に猛アタック、
ついに2人は結ばれることになりました。

彼女の源氏名が、
「シンデレラ」であったことは言うまでもありません。