「これより、”心”の手術を始める」
「…」
「クランケは55歳男性、大手企業重役。2年前より”心”不全によりコミュニケートに難をきたしている。術式は”見栄”と”虚勢”の癒着剥離術、所要時間は2時間を越えるものと思われる」
「…」
「まずクランケの”心”を開胸する。メス!」
「はい」
「…」
「…」
「うっ…」
「どうなさいました?先生」
「なんてことだ…”見栄”と”虚勢”が”自信”を包むように癒着している…これではとても剥離出来ない…」
「…」
「それにこの”自信”はボロボロでもうほとんど機能していない。上手く”見栄”と”虚勢”を剥離出来たとしても、これでは”自信”が持ち応えられない…」
「どういたしましょう?先生」
「…」
「…先生!」
「…”自信”ごと摘出する」
「”自信”を…ですか?」
「そうだ。この”自信”はもう使い物にならない」
「でも、”自信”を摘出したら、”心”は完全に機能停止してしまいます!」
「”自信”を取り出し、代わりに”権威”を埋め込む」
「”権威”…ですか?」
「そうだ。このクランケには、”自信”の代わりに”権威”で”心”を支えてもらう」
「…分かりました、先生」
「すぐに”権威”の用意を!」
「はい」
「メス!」
「…」
。。。。。
「大島さん…大島さん…」
「う…うむ…」
「お目覚めになりましたか?ご気分はどうですか?」
「なんと軽々しい口のきき方だ!無礼な!わしは○○商社の専務だぞ!」
「…」
「クランケは55歳男性、大手企業重役。2年前より”心”不全によりコミュニケートに難をきたしている。術式は”見栄”と”虚勢”の癒着剥離術、所要時間は2時間を越えるものと思われる」
「…」
「まずクランケの”心”を開胸する。メス!」
「はい」
「…」
「…」
「うっ…」
「どうなさいました?先生」
「なんてことだ…”見栄”と”虚勢”が”自信”を包むように癒着している…これではとても剥離出来ない…」
「…」
「それにこの”自信”はボロボロでもうほとんど機能していない。上手く”見栄”と”虚勢”を剥離出来たとしても、これでは”自信”が持ち応えられない…」
「どういたしましょう?先生」
「…」
「…先生!」
「…”自信”ごと摘出する」
「”自信”を…ですか?」
「そうだ。この”自信”はもう使い物にならない」
「でも、”自信”を摘出したら、”心”は完全に機能停止してしまいます!」
「”自信”を取り出し、代わりに”権威”を埋め込む」
「”権威”…ですか?」
「そうだ。このクランケには、”自信”の代わりに”権威”で”心”を支えてもらう」
「…分かりました、先生」
「すぐに”権威”の用意を!」
「はい」
「メス!」
「…」
。。。。。
「大島さん…大島さん…」
「う…うむ…」
「お目覚めになりましたか?ご気分はどうですか?」
「なんと軽々しい口のきき方だ!無礼な!わしは○○商社の専務だぞ!」