【妄想劇場】 モナリザ | まきしま日記~イルカは空想家~

まきしま日記~イルカは空想家~

ちゃんと自分にお疲れさま。

権威主義者の親父の書斎、
中身の無さそうな蔵書がきれいに並んでやがる。

壁にひときわ大きく貼られたモナリザ。
神々しく俺を見下ろしていた。

ライターでモナリザに火をつけてやった。
偶像が手の先から燃え落ちていく。

モナリザの顔が焼け崩れる刹那、
彼女は悪魔のような笑みを浮かべたんだ。

おぞましいまでの人間臭さにゾクッとした。
「お前って最っ高の女だな!!」

あの日のモナリザが忘れられない。
俺はそんな女を探している。