平成2年6月4日 認知症日記
昨夜は寝る前に娘に向かって
娘がまだ戻らない、と言っていた。
朝目が覚めて、私の顔を見た途端、
「あら、あんたいつ帰って来たの?」
おぉ。今朝は私が娘とわかってるのか。
よかったよかった(*´艸`*)
「昨日の夜、ちょうどベッドまで歩くのを
手伝ってもらってた時に、ピンポンが鳴ったから
出てくればって言ったのに、出なかったんだよ。」
あ?そういえば誰か来たようだったね
昨夜の話かい?
"それ私だから"
「へぇ~そうなの」
ん~なんでもかんでも忘れるわけでは
ないんだな。昨夜の私は娘じゃなかったんだ。
そして午前中、一緒に散歩に出かけて帰って来たら
「出かけるの?」
と聞いてきた。どこへも行く用事はないと
答えたら
「あ~良かったぁ。
ひとりになった時に誰かが来たり外に
人がいるのが見えるの嫌なのよ」
別に気にしないで出なければいいだけ
なんだけどなぁ。
まぁ今日は留守番させないから大丈夫。
あとは夕飯食べてお風呂入って
寝るだけでしょう。問題ないね。
と思ったのに。
「娘は?出かけないって言ってたのに
やっぱりいない!!!」
と怒って言った。はい?私ここにいるけど・・・
「そんなに家が嫌ならもう追い出しちゃえ!」
おーい。怒鳴りなさんな。私ここにいるって~
"誰も家から出ていないでしょう?"
ずっと一緒にいたんだから誰かが
出かけたのなんて見てないはず。
狭い家なんだからさ~
でも不思議そうな顔をして考えてる(;^_^A
"だってこれからお風呂入ろうとしてるのに
誰と入るつもりなの?″
と言ってみた。娘しかいないはずでしょ・・・
「お前の言う事はもういい!
何も聞かないよっ」
あれ?そーきたか?なんでよ。
お前って誰だと思って言ってるの?
ん~どういう時に娘を認識してて
どういう時にわからなくなるのか・・・
まったく規則性なしだわ。わからん。
突然だもん。治るのも突然。
本人にはまだまだ言い分があって・・・
私には答えられないことを言うんだ