Hyper Fun & Hobby -97ページ目

大帝の剣

徳川三代将軍の時代になっても、豊臣の残党はまだ反撃の機会をうかがっていた、そんな頃…。巨体に大剣を背負う男、万源九郎。その剣はオリハルコンという謎の金属で作られた、“三種の神器”の1つだった。神器3つを手にしたものは凄まじい力が手に入ると言い伝えられ、残り二つを求め旅を続けていた万源九郎は途中、豊臣の血を引くがゆえに命を狙われる娘・舞に出会う。次第に不可解な言動を見せ始める舞だった…。

夢枕獏原作のSF伝奇時代劇小説の映画化。奇想天外、荒唐無稽な“夢枕獏ワールド”を、これまた破天荒に映像化したのは、『サイレン』『明日の記憶』で最近新境地をひらいている堤幸彦監督だ。『トリック』シリーズでのコンビもお馴染みの阿部寛が、大剣を背負った大男=万源九郎を演じ、“ツツミ流”ユーモアで観客を喜ばせること必至。忍術・妖術入り乱れる、サービス精神旺盛な一本。宮藤官九郎や長谷川京子、黒木メイサらの客演も嬉しいが、遠藤憲一、竹内力、六平直政らの“濃い”俳優たちが、どこでどんな役で登場するかも楽しみだ。

バッテリー

中学入学直前の春休みに、岡山県に越してきた原田巧。少年野球のスター選手だった彼は、ピッチャーとしての才能に絶大な自信を持っているが、母親が病弱で弟・青波にかかりきりだったためか、他人を寄せ付けない孤独さを漂わせていた。そんな彼が、同級生の永倉豪と出会う。巧の天才的投球に惚れた豪の希望で、二人はバッテリーを組むことに。入学した中学でさっそく野球部に入った二人は、順調に絆を深めていくが…。

あさのあつこの小説「バッテリー」。孤高の天才中学生ピッチャーが、野球を通じ家族や友人との関係を築いていくストーリーが世代を超え多くの人々を魅了。累計380万部を突破する大ベストセラーとなった。そんな原作を、『陰陽師』シリーズなど多くの作品を送り出してきた滝田洋二郎監督が映画化。主人公の原田巧を演じたのは、3000人の中からオーディションで選ばれた林遣都(けんと)。12歳ながら自分の才能に気付き、ストイックに腕を磨き続ける反面、不器用で他人に誤解されがちな巧。この難役を、映画初出演とは思えない演技力で堂々と演じきっている。バッテリーを組む豪、弟の青波役の演技も素晴らしい。子供から大人まで楽しめる良作

ハッピー フィート

南極大陸で一大帝国を築く皇帝ペンギンたちは、心の中から湧き出る歌で愛を語り育むのが習わしで、人生は歌で決まるといっても過言ではないほど。ところが、メンフィスとノーマ・ジーン夫妻に生まれたマンブルはちょっと毛色が変っていた。その歌声は誰もが耳を塞ぎたくなる酷い代物。小さな足をパタパタさせるダンスだったら誰にも負けないのに。歌えないまま成長したマンブルは忌み嫌われ帝国から追放されてしまうのだった。

『ベイブ』でも愛すべき小さな異端児の冒険と活躍を描いたジョージ・ミラー監督率いるクリエイターチームが、前代未聞の踊るペンギン・ムービーを届けてくれた。第79回アカデミー賞長編アニメ映画賞に輝いた『ハッピーフィート』のペンギンたちは、これまでのどんな動物アニメのキャラクターよりも躍動感に溢れ、見る者を圧倒する。それは彼らの歌やダンスに生きる喜びが溢れているから。何しろ主人公マンブルは、生きていることそのものがハッピーだから勝手に足がステップを踏んでしまう天性のダンサー。そのダンスの魅力と底抜けのポジティブさが地球規模のムーヴメントを巻き起こすことに。声優陣にも歌える実力派スターが揃った。