だんだん秋が深まってきました。

なんか、今年は冬の訪れが早そうな気がします。

少しずつ冬に向かうこの季節、今までは気持ちも沈んで冬籠りに備えるような感じでしたが、今年は季節の彩りに目を向けようと、写真を撮り溜めています。

 

 

これ、ムラサキシキブって言うんですね。

 

 

 

善光寺さんの紅葉。

 

 

参道の可憐な花。

 

 

思いがけず、季節外れの桜も見ることができました。

やっぱり桜の花を見ると、うれしいです。

 

 

 

9月は2冊しか本を読めなかったのですが、10月は少し回復しました。

 

『シッダールダ』 ヘルマン・ヘッセ 著 高橋健二 訳

『傲慢と善良』 辻村深月 著

『日本型資本主義』 寺西重郎 著

『王朝奇談集』 須永朝彦 編訳

『はつ恋』 ツルゲーネフ 著 神西清 訳

『競争社会の歩き方』 大竹文雄 著

『入門 組織開発』 中村和彦 著

 

以上7冊です。

それでも、ペースは少しゆっくりです。

 

『傲慢と善良』はカバーに「圧倒的な支持を集めた恋愛ミステリの傑作」とあります。確かに主人公二人の恋愛のストーリーなんですが、読んでいて考えさせられることがありました。

登場人物はそれぞれ生まれ育った環境や経験に応じて、その人なりの価値観や世界観をもって生きていて、恋愛とか結婚となると、そういったものがぶつかり合う局面になります。まあ、物語ではそういう場面の方がいろいろな出来事に発展して読ませる筋書きも作れるのですが、価値観や世界観の違いは普段の日常生活でも感じることはあります。

そんな時、自分とは違う価値観・世界観に対して善悪をつけたり、過剰な警戒心を持ったり、異質なものとして排除したり、様々な反応が起きます。もちろん、ネガティブな反応ばかりではなく自分と同質な人となら仲間になるのでしょうが、何となくネガティブなことの方が多いのではないかなと思います。

そういうのが根っこにあって、学校とか職場みたいな閉じられた世界の中で派閥や集団ができて序列をつけたり、反目し合ったりしている。ひどい時にはいじめとか誹謗中傷にも発展するし、自分の価値観・世界観を意地汚く守ろうとする。何だか切なくなりましたね。

全ての人がその人なりの価値観・世界観を持つことは当然なのですが、やっぱりそれはできる限り開かれていた方がいいのかなぁ、と思います。

自分を受け入れているのと同じように他者のことも認めたり理解する。合わないことがあっても、採点したり価値判断することもない。ましてや否定したり傷つけたりする必要なんてない。適度な距離を保てばいい。そんな思いです。

ちょっと長い感想になりました。

 

『日本型資本主義』はマックス・ウェーバーの名著『プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神』の方法にもとづいて日本における資本主義の発展を説明しようとした内容です。これ、私が学生時代に大学のゼミで専攻していたことに非常に近い内容で、とても興味深く読みました。新書版の本ですが、もっと深く学びたいと改めて思います。

 

『入門 組織開発』はその名の通り、「組織開発」について、その第一人者が書いた入門書です。

成果主義といった制度や、リーダーシップのような人材像、コーチング、ファシリテーションなどの個別の手法、そういったものを包含して組織をつくる、または組織に働きかける全体像がわかります。

以前『だから僕たちは、組織を変えていける』という本もよみましたが、日々働く職場環境や会社組織について、どうすればより良いものになるのか、難しい問題ですね。

 

さて、今年も残すところあと2ヶ月。

ちょっとペースダウンが響いていますが、年間100冊の読書に向けてラストスパートをかけたいです。

皆様もお身体に気をつけてください。