私たちは、嬉しくなったり、悲しくなったり、好きになったり、嫌いになったり、さまざまな感情がありますね。
このような感情はどこから生まれてくると思いますか?
それは、脳の中の大脳辺縁系にあり、特に扁桃体と呼ばれる部位が関係していると考えられています。
大脳辺縁系とは、大脳半球の内側にあり、食欲と性欲の二大本能の中枢があるところです。
扁桃体は、喜怒哀楽の処理・記憶や、恐怖、興奮、闘争行動、逃避行動、性的行動などにも関わっています。
身の危険を感じるとドキドキしたり、冷や汗が出たりするのは、扁桃体が恐怖に反応し、アドレナリンやノルアドレナリンなどの分泌を促しているからです。
扁桃体が反応し、それが視床下部から下垂体に伝わり、ここから副腎皮質ホルモン(ACTH)が血液中に放出されます。
ACTHは副腎皮質に働きかけてコルチゾールを分泌させます。
これがストレス反応です。
そして、副腎皮質からはアドレナリンが放出されます。
テレビを観て、一緒に喜んだり、憤慨したり、涙を流したり、講演などを聴いて講師の話に共感したりすることがあると思います。
この共感に関係しているのが、大脳皮質の前頭葉にあるミラーニューロンです。
ミラーニューロンが活性化することで、他者との感情の共有(共感)が生まれるのです。