ショッピングモールなどでよく見かける「カルディコーヒーファーム」。
私は、ついついコーヒーにつられて店に入ってしまいます。いつもはブラックだけど、ここではミルク砂糖入りも気になりません。
店の名前になっている“カルディ”はコーヒーを発見したといわれるエチオピアのヤギ飼い、カルディのこと。
店内には、そのカルディ伝説がパネルで紹介されています。
知ってました?
【コーヒーサービスのきっかけ】
カルディは紙コップに入れたコーヒーを入り口で手渡す「コーヒーサービス」を実施しています。
このサービスは1992年、3号店の下北沢店が発祥です。
きっかけは売り上げ不振。
売り上げ不振で、お客さまを呼び込むために始めたそうです。路面店の下北沢店には2階もあり、コーヒーを渡したことにより、お客様は2階にも足を運ぶようになったそうです。
店での滞留時間も伸び、平均売上高はなんと2倍以上になったそうです。
【なぜ、売上が伸びるのか?】
コーヒーを配るだけで、なぜそんなに売上が?
これは、人間の心理をうまくついていますね。
そのまま、素通りで、お店を出れるか、、、というと、答えは、ノーです(笑)
「200円のお菓子くらいは買わないと、悪いな・・・」
「コーヒー、ごちそうになっちゃったし・・・。」
これを『返報性(へんぽうせい)の法則』と呼びます。心理学に興味があったら→こちらをどうぞ。
もし、無料で、コーヒーを配ってなければ、、、
近所にあるカルディが、毎日、視界に入っていても、
きっと、1回も、お店に寄らなかったでしょう。
【コーヒーサービスに隠された4つの深~い秘密とは!】
このカルディの、お試しコーヒーは、ただ、無料コーヒーを配る、というだけではないのです。
①店頭の呼び込み効果は絶大!
コーヒーを小さなコップに入れて店員さんは「どうぞ店内でお飲みください」と声をかけます。
その声のとおり、お客さんは皆、店内へ。
こういうお店には、何かを買う目的がないとなかなか入りにくいですよね。
小さな店であればなおさらです。
でも、この声かけで私たちは、≪店内でコーヒーを飲む=買わなくても良い≫という印象を得るわけです。
「何かを買うためではない、コーヒーを飲むためだけにお店に入るのだ」と。
店に一度入ると、「まぁ、せっかくお店に入ったんだし、ゆっくり見ていくか」という気持ちになってきます。
一般に店舗はまず認知してもらうことが大切ですが、それがこのコーヒーの試飲でバッチリできています!
また店内に入ることを躊躇している人もコーヒーをもらってしまえば、中に入らないわけにはいきませんので、自動的に店内に入ることとなります。
②滞在時間が伸びる。
一般に小売店は、店内の滞在時間が売り上げに比例すると言われています。
ちなみにカルディーの品揃えはコーヒーだけでなく、お菓子・輸入食材・酒類などが充実しています。
これらの商品を購入してもらえれば、コーヒー分くらいの売上は充分確保できますので、毎日コーヒーを無料で配っても大丈夫なのです。
③お店のファン作り
モノが豊かな現代では、だた買い物をするだけでなく、楽しく買い物をすること(=エンターテインメント)を求めています。
このコーヒーの試飲をしながら、ちょっとオシャレだったり珍しかったりする輸入食材のある店内を歩く、という買い物のスタイル自体がエンターテインメント、非日常なのです。
それと、店内でラテン系の音楽がかかっているって知ってました?
これも、店の雰囲気と合っていて良い感じですね。
次回注意して聞いて見てね。
■あなたのビジネスに、お試しコーヒーはありますか?
※写真はすべてカルディのサイトから引用しました。